あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

アードナホー蒸溜所の動画

スコットランドアイラ島に誕生した9番目の蒸溜所、 Ardnahoe(アードナホー)!
このアードナホー蒸溜所が先頃ヴィジターセンターのオープンを発表し、一般の人向けのツアーも開始しました。
そして蒸溜所が作った動画ではないのですが、蒸溜所の協力を得て作られたという動画がYou Tubeにアップされていたので今朝方フェイスブックでも紹介したんですが、せっかくなので「小言」をご覧の皆様にもどんな蒸溜所なのか?見ていただこうと思い、こちらにもその動画を貼る事に致しました。
ちょっと長めの動画ですが、色々とアードナホー蒸溜所の特徴など垣間見れて今後どんなウイスキーが出来るのか?楽しみも膨らみますので宜しければご覧下さい。
 

BAR Virgo 23周年特別営業!

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「あるじの小言」をご覧の皆様、何時も「小言」のご愛読、誠にありがとうございます。
この「小言」を書いているあるじの店、BAR Virgoは来月5月7日(月)をもって23周年を迎えます。
この厳しいご時世、また厳しい赤坂でここまで続けてこられたのも皆様のお陰と心より感謝、そして心より御礼を申し上げます。
そこで23周年を迎えらる事と24年目のスタートを記念して、5月5日(日)・6日(月・祝)を「23年間ありがとう営業」、7日(火)・8日(水)を「24年目も宜しくお願い致します営業」として合わせて4日間、会費制フリードリンクでの特別営業を行ないます。

会費は現金¥6,000-、カード¥6,500-(ともに税・サ込)、時間制限は設けず営業時間内であれば、当店にあるお酒ば基本全て飲み放題にて提供致します。
但し、一部ご提供出来ないウイスキーや杯数を制限させて頂くウイスキーもございますのでご了承下さい。

また5日(日)・6日(月・祝)・7日(火)の3日間はシャンパン(ヴーヴ・クリコ・ブリュット)も用意し、こちらもフリードリンクに含め提供させて頂きますが8日(水)はシャンパン以外のフリードリンクとさせて頂きます。

また今回の23周年特別営業で初めて当店にご来店というお客様は大歓迎ですが、フリードリンクだからとイベントの時にしかお見えになられないお客様に関しては申し訳ないのですがお断りさせて頂くか、もしくは通常会計とさせて頂きますので宜しくご了承下さい。
それと万が一混雑した場合ですが、時間制限は設けておりませんがお席を譲り合って頂けます様その際は宜しくお願いを申し上げます。

それでは皆様の御来店、あるじ心よりお待ちしております。

スコットランド最初のライセンスディスティラリー

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スコッチウイスキーの蒸溜所で、英国政府公認(licensed whisky distillery)第1号といえばザ・グレンリヴェットというのがこれまでの認識でした。
1824年にライセンスを付与された、それから他の蒸溜所も続くようになったというものです。
とはいえスコッチウイスキーの歴史から見ると1494年には既にウイスキーであろうものが造られていた公式記録があり、ウイスキー蒸溜所として文献に名前が見られるということでいえばフェリントッシュ蒸溜所(1689?〜1785)がスコットランドで最も古い蒸溜所ともいえます。
なので1494年であったり、フェリントッシュ蒸溜所であったり、ザ・グレンリヴェット蒸溜所というのがスコッチウイスキーの歴史的に見るとポイントになっていたと思うんですが・・・
そこに新たにうちこそ英国政府公認第1号と名乗りを上げたのがリトルミル蒸溜所(Littlemill Distillery)のブランド権を持つロッホローモンド・グループで、今まで創業1772年を謳っていてもライセンスを付与されていたのかどうかは分からなかったのですが、それがなんとJustice of the Peace’s records for Dumbarton(ダンバートン州で1756~1795まで酒造ライセンスを発行していた役所)の記録に1773年11月2日 ‘Robert Muir of Littlemiln’ was granted the first ever license by the Government of King George III to ‘retail ale, beer and other excisable Liquors.’とあって、これを持ってリトルミル蒸溜所が英国政府公認第1号だと名乗りを上げたのです。
そして現在はこの記録の精査を依頼しているそうなんですが、もうすでにスコットランド最初のライセンスディスティラリーだといって、最近「リトルミル40年」をリリースした事もあってか下記に貼った動画なんかを作ってました。

早いです。
英国政府公認第1号に自信満々のようです。
そしてこの記録が認められた場合グレンリヴェット蒸溜所はこの先どんな謳い文句を用意するのか?
他人事ながらちょっと気になります。
それともしリトルミル蒸溜所が英国政府公認第1号に認められたとしても、1994年に閉鎖し且つ2004年には火事で消失してしまっているのでこれからリリースされる残り少ない在庫の「リトルミル」は高額でしょうし、今後よっぽど奮発しないと飲むことが出来ないのはちょっと寂しい限りです。

東京ウイスキー&スピリッツコンペティションの結果

f:id:barvirgo:20190409142906j:plain:right:w250が発表されました。
東京ウイスキー&スピリッツコンペティションは日本で初めて開催されたウイスキーとスピリッツの品評会で、3/11(月)・12(火)の2日間で延べ180人の審査員がブラインドで1人当たり最大で21種類のウイスキーやスピリッツをテイスティングし採点がなされ、その採点をもとに最高金賞、金賞、銀賞、銅賞、またトロフィーに特別賞などの各賞が贈られるそうです。
そして今回先ずは最高金賞、金賞、銀賞、銅賞が発表されました。
因みに今回のコンペティションに出品された数は、ウイスキー、コニャック、アルマニャック、ブランデー、カルヴァドス、ラム、ジン、ウォッカテキーラ、その他のスピリッツなど96のカテゴリーに93社527のウイスキーやスピリッツがあったそうで、最も多く出されたのはウイスキーで全体の50%、次いでジンが全体の20%だったそうです。
そしてこれら527のウイスキーやスピリッツの中から13の最高金賞と30の金賞、それと130の銀賞に98の銅賞が贈られることが発表されたのです。
で、ここで各賞紹介というのは大変なので、結果発表のページをこちらに貼っておきます。
このページではとりあえず最高金賞、金賞、銀賞、銅賞の各賞毎にどんなウイスキーやスピリッツが選ばれているのか見ることが出来ますので、日本で初のコンペティションでどんなお酒が選ばれたのか?宜しければご確認下さい。

サントリー ワールドウイスキー 「碧 Ao」のセミナー

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に参加して来ました。
今月16日(火)に新発売になるサントリーの新商品、その名もSUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」、世界の5大ウイスキーといわれるアイリッシュ、スコッチ、アメリカン、カナディアン、ジャパニーズをブレンドしたウイスキーで、これがどんなウイスキーなのか?ってセミナーです。
まあ5ヶ国の国で造られているウイスキーブレンドして造られるウイスキーは殆ど聞いたことが無く、今のところ知られているところではベンチャーウイスキー秩父蒸溜所がリリースしている「イチローズ “モルト&グレーン” ホワイトラベル」ぐらいの筈です。
2カ国のウイスキーブレンドしているというのは結構あるんですけどね。
なのでまだまだ殆ど聞かない世界5大ウイスキーブレンド、それも自社の蒸溜所の原酒だけで造る事が出来る、これが出来るのは世界でも間違いなくサントリーだけだと思いますし、今回のセミナーでもそう仰っていました。

という訳でそれではどんなウイスキーなのか?聞いてきた話など簡単に紹介させて頂きます。
サントリーは2014年にアメリカのバーボンメーカー、ジムビームを買収しました。
これによってジムビームが所有するバーボンの蒸溜所やアイリッシュの蒸溜所なども自社の傘下に収め、現在は日本に山崎蒸溜所と白州蒸溜所、アメリカにはジムビームのクレアモント蒸溜所とブッカーノウ蒸溜所にメーカーズマーク蒸溜所、カナダにはアルバータ蒸溜所、それとアイルランドがクーリー蒸溜所にキルベッガン蒸溜所、そしてスコットランドボウモア蒸溜所・ラフロイグ蒸溜所・オーヘントッシャン蒸溜所・グレンギリー蒸溜所・アードモア蒸溜所と、5ヶ国合わせ14の蒸溜所を所有しているのだそうです。
余談になりますがなんと(ビーム)サントリー、スペインにもウイスキーの蒸溜所を所有しているのだそうです。
セミナー中にも「実は、」なんて仰っていましたが、スペインにウイスキーの蒸溜所がありそれをサントリーが所有しているとは何ともビックリです。
で因みにその蒸溜所はDYC(Destilerías y Crianza del Whisky)といってセゴビアに在るそうです。
なんて話がそれましたが本題に戻ると今回の「碧Ao」、5ヶ国のそれぞれのウイスキーの個性が垣間見える、そんなウイスキーを目指したそうです。
そして試行錯誤のブレンドを繰り返しちょうど100回目のブレンドでマスターブレンダーからのOKが出たそうです。
そしてその構成はというと、まあもちろん細かいところまで教えてはくれませんでしたが、使用している原酒としては山崎蒸溜所のシェリー樽熟成原酒、白州蒸溜所のスモーキー原酒、ジムビームのクレアモント蒸溜所とブッカーノウ蒸溜所両方のバーボン原酒、そしてアルバータ蒸溜所のグレーン原酒、グレンギリー蒸溜所のノンピート原酒にアードモア蒸溜所のピーテッド原酒、それとクーリー蒸溜所のノンピート原酒の合わせて5ヶ国7蒸溜所の原酒をブレンドしているそうです。
そして最も多く使われているのがアルバータの原酒でその次がジムビーム、そしてクーリーの原酒が一番少なくそれ以外は殆ど同じぐらいの構成だそうです。
また熟成は一番若いのが約4年、そして一番長熟で約18年ぐらいの原酒だそうです。
ただこれもどれが何年かまでは教えてもらえませんでした。
そして味わい、実はあるじ今年2月にもサンプルを飲ませて頂く機会があったんですが、そのサンプルはブレンド直後の11月の物だったそうで、正直かなり味わいにジムビームが強く出るなと感じていたんですが、今回改めてテイスティングしてみてビックリ!
セミナーでも福與チーフが仰っていましたが、「碧Ao」は後熟で凄く変わって、しかも結果良い方向に変ったと言っていたんですが、本当にその通りだと感じました。
ただ後熟といっても樽での追加熟成ではなくステンレスのタンクでの後熟と仰っていたので、まあ全体を落ち着かせ馴染ませたってことだと思いますが、ここまで味が変わるのかって思いました。
という訳で個人的には飲めるウイスキーになっているなと感じましたし、5ヶ国7蒸溜所のウイスキーを使って造られているという面白さ込みで結構ありなウイスキーなんじゃないかと思います。
なので皆さんもこれから発売になるので機会があれば飲んでみてください。

BAR Virgo お花見会 2019

f:id:barvirgo:20090405113019j:plain:right:w400さて、あるじの店「BAR Virgo」では毎年お花見会を開催しているのですが、もちろん今年も雨が降らない限り開催します。
日時は今週末の4月7日(日)午前11時半より午後4時頃まで、時間内であればお好きな時間に来て頂いてお好きな時間に帰ってもらって結構です。
会場は港区赤坂6丁目の氷川公園、会費は1,000円+おつまみ1品の持参でお願いします。
また毎年のことですが、来る人拒まず多くの方に参加していただきたいと思っておりますので、「小言」をご覧の皆様も宜しければ是非ご参加下さい。
それと未成年者からは会費を頂いておりませんので、お子さんのいらっしゃる方は、是非ご家族連れでご参加下さい。
そして今年もお酒だけは生ビールからウイスキー、ワイン、カクテルなど用意させて頂きますので、皆で楽しく食べて飲んで、多くの方と交流を深められればと思いますので、是非多くの皆様の参加をあるじ心よりお待ちしております。

Icons of Whisky 2019

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先月末にWWA(ワールドウイスキーアワード)とともに2019のIcons of Whisky(アイコンズ・オブ・ウイスキー)のウィナーも決まり発表されました。
WWAはウイスキーのカテゴリー毎のウィナーを決めるコンペティションですが、アイコンズ・オブ・ウイスキーウイスキー業界に貢献した人や会社を表彰するもので、あるじはどちらかというとWWAよりアイコンズ・オブ・ウイスキーの方が価値があると思っています。
そんなアイコンズ・オブ・ウイスキー、今年はベンチャーウイスキー秩父蒸溜所の吉川さんがWorld Whisky Brand Ambassador of the year(ワールドウイスキー・ブランドアンバサダー・オブ・ザ・イヤー)に輝き、ちょっと業界内では盛り上がっているような気がします。
とはいえ、それ以外のカテゴリーであったり受賞者(社)もあるので、ここでは簡単にそれを紹介したいと思います。
紹介するのはアイコンズ・オブ・ウイスキーのオフィシャルサイト順です。

  • Multiple Outlets Retailer of the year : LA MAISON DU WHISKY(フランス)
  • Supermarket of the year : DAN MURPHY’S(オーストラリア)
  • Visitor Attraction Manager of the year : SUSAN COLVILLE –-ベンロマック蒸溜所(スコットランド)
  • Distillery Manager of the year : JOHN ROCHFORT –-THE MCLAREN VALE DISTILLERY(オーストラリア)
  • Scotch Whisky Brand Ambassador of the year : GEMMA PATERSON-バルヴェニー蒸溜所
  • Irish Whiskey Brand Ambassador of the year : JENNIFER NICKERSON – TIPPERARY BOUTIQUE DISTILLERY
  • American Whiskey Brand Ambassador of the year : LAWRENCE XIE – DISTILLED SPIRITS COUNCIL OF THE UNITED STATES
  • Craft Producer of the year : KENTUCKY PEERLESS DISTILLING CO.(アメリカ)
  • Bar of the year : DELILAH’S CHICAGO(アメリカ)

以上が今年のアイコンズ・オブ・ウイスキー受賞者(社)でした。
読み方など間違う事もあるので今回は基本国名以外はそのまま英語表記とさせて頂きました。
因みに個人的には吉川さんの受賞も嬉しかったですが、ジェンマがスコッチウイスキー・ブランドアンバサダー・オブ・ザ・イヤーに輝いたのも、3年半前にジェンマにバルヴェニー含むウィリアム・グラント&サンズの3蒸溜所を案内してもらった縁もあり嬉しかったです。
なんか知っている方の受賞とかって嬉しいものですものね!
という訳でご参考までに・・・