あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 ジュース

今日は、カクテルを作るうえで欠かせないジュースの話をしようと思います。
BARにおいては、その店の特性上いろんなタイプのジュースを使っているだろうと思います。そのパターンは限りないと思うのですが、ざっと見るとフルーツ等をオーダーが入ってから絞る店や先に絞り置きしておく店、商品化されたジュースを使う店などでしょう。
で、今日は商品化されたジュースにも色んなものがあるという話をしたいのです。
たとえば果汁10%や30%、又は50%みたいなものから、果汁100%でもフレッシュジュース100%のものと、濃縮還元100%のものがあります。100%以下のジュースは、ある意味最初から薄めてあるなとわかるので良いのですが、100%の場合はよく確認しないと、「うちは100%果汁です。」と言われその中身の違いがわからず、100%だから良いものと判断するとそうでもなかったりするのです。それは濃縮還元というのが、絞ったジュースの水分を飛ばして5〜7倍程度に一旦濃縮したものを、再度水分と香料や糖分ビタミンなどを加え100%の濃さに戻したものだったりするからなのです。
なので面白いことに100%以上のジュースも販売されていたりします。(ちなみにロッテの超果汁など)
こう見ていくとジュースも奥が深いから、どんなジュースを使ってカクテルを作るのか観察するのもBARでの楽しみになるでしょう。
ちなみにあるじとしては濃縮還元ジュースは勿論使いませんが、完全に否定しているわけではなく、フレッシュフルーツでもアメリカから入るレモンやオレンジ、グレープフルーツなどを皮がついたまま絞る店などより、現地で絞って濃縮されて輸入されたジュースの方が、ポストハーベストの問題を考えると良いのかなとも思っています。
だから逆に言うと、高いお金を取るBARで、皮がついたままの柑橘類を搾るところの方があまり良くないという事になるのでしょう。