あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 樽についての

barvirgo2007-02-20

話を聞いてきました。
昨日は、一昨日まともに聞けなかった「ロイヤルロッホナガー」と「シングルトンオブグレンオード」のセミナーを改めて受けてきたのですが、「ロッホナガー」と「グレンオード」の話というよりは、どちらかというとについての話という感じでした。
スコッチを造るうえで使われる樽についてという感じで、おぼろげながら確かに一昨日聞いた気もしたのですが、殆ど覚えていなかったのでとても助かりました。
要約すると、スコッチを造るには現在法律でオークの樽しか認められていないという事と、スコッチ作りには新樽は使われず、アメリカンオーク(バーボン樽)やヨーロピアンオーク(シェリー樽)を主に使っており、再利用含め3回まで使うそうです。
そして、転用した1回目がファーストフィルといって、樽の影響が強く出る為、長期の熟成には向かず、長期の熟成にはリフィールカスク(2回目以降)が適しているなどの話を聞きました。
また、樽の大きさも重要で、小さい樽は熟成が早く、大きい樽は熟成が遅いので、スコッチ造りにはバット(約500L)やホッグスヘッド(約250L)の大きい樽が使われているそうです。
それと当然の話ですが、アメリカンオークとヨーロピアンオークではウイスキーに与える影響が変わってくるが、どう違うのかなんて話もされていました。
そして後は樽を熟成させるウェアハウス(熟成庫)での樽の積み方でも熟成が変わるなどの話も聞きました。
で、あるじがちょっと驚いたのは、樽の中を焼くのはスコッチ造りでもやっているが、今回の話では焼き加減などは気にしないという事でした。
あるじなんか素人考えで、焼き方が違えば樽がウイスキーに与える影響も違ってくると思うのですが、昨日の話では関係ないと言われるんですよね。
おかしいと思いません!
樽に使う木の種類、木の生育場所、木のどの部分をどこに使うか、また乾燥方法なども考えていると言うのに、樽の焼き加減は気にしないなんて???
以前あるじがニッカの余市蒸留所に行った時は、樽の焼き加減も造るウイスキーによって色々指示されると言う話も聞いていたので、今回の話の中ではホント不思議に感じましたね。
まぁ、蒸留所によっては焼き方なんかも拘っている所があるのかもしれませんがね。
そんな訳で、今回はスコッチを熟成させる樽についての話でした。

因みに日本では新樽を使って熟成させたりもしているそうです。
バーボンに至っては新樽しか使わないんですけどね。

で、皆さん。今度シングルモルトウイスキーを飲む時に、そのウイスキーがどんな樽で熟成されたのかちょっと考えながら飲むのも面白いかもしれませんよ。
では、