　買い戻す - あるじの小言

蒸留所が増えているようです。
えっ！なに？　いきなり何の話？

てな感じで、何の話かというと、シングルモルトの話です。
シングルモルトには以前にも何度か書きましたが、蒸留所が自分のところで出すオフィシャル物といわれるものと、瓶詰業者が蒸留所から原酒を買って自社ラベルで出すボトラーズ物といわれるものがあります。
で、当然蒸留所が出すオフィシャル物は、自社のクオリティが落ちないよう細心の注意というか相当の努力をして、安定した商品を市場に提供しています。
しかし、ボトラーズ物は買い取った原酒なので、市場に出す場合に良い商品もあれば、あまり良いとはいえない商品もあるそうなのです。
そして、あまり良いとはいえない商品でも、｢どこそこのシングルモルト｣とラベルには書かれる訳ですから、そのシングルモルトを造っている蒸留所としては、折角市場に良い物だけを提供していても、ボトラーズ物で良くない物があれば、その蒸留所のイメージや評判が悪くなってしまうようです。
そこで、最初の話に戻る訳です。
まぁ全ての蒸留所が買い戻しをしている訳ではないのでしょうが、瓶詰業者に売った原酒でも買い戻せるものは買い戻し、新たには売らないのだそうです。
また、瓶詰業者に売るにしてもそのまま売らず、自社の原酒と他社の原酒を混ぜて、蒸留書名を付けられない様にして売っているのだそうです。
それと、先日聞いてビックリしたのは、原酒を売るのも樽に入れて売るのではなく、樽に入れる前の状態で、タンクで取りに来て貰い売っているんだそうです。
なので、蒸留所側でも、ボトラーズ物がどんな樽で寝かされているのか知らない物があるそうです。
まっ！そんな状況に最近なっているそうなので、もしかするとこれからは増えすぎた瓶詰業者も淘汰されていくのかもしれませんね。