あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 キャンベルタウンモルト

「あるじの店」では先日「ロングロウ1996年 10年」を仕入れ、現在手に入るキャンベルタウンのシングルモルトブランドが全て揃いました。
と言っても、キャンベルタウンには3つしか蒸留所がなく、そのうちの1つは2004年に再建された「グレンガイル蒸留所」で、ウイスキーとして市場に出てくるのはもう暫らく先だと思われるので、実際には「スプリングバンク蒸留所」で造られている「スプリングバンク」と「ロングロウ」、「ヘーゼルバーン」の3種と「グレンスコシア蒸留所」で造られている「グレンスコシア」のあわせて4種類が現在飲む事の出来るキャンベルタウンのシングルモルトとなります。
因みに、「あるじの店」でお飲み頂けるのは、オフィシャルの「スプリングバンク10年」と「スプリングバンク ウッドエクスプレッション(バーボンウッド)12年」「ロングロウ1996年 10年」、「ヘーゼルバーン8年」に「グレンスコシア12年」です。  そうそう、あとボトラーズの「スプリングバンク1996年 10年」もあります。
今でこそ数が少なくなってしまったキャンベルタウンの蒸留所ですが、19世紀には34の蒸留所が在ったそうです。
そして、現在まで残っているからにはそれなりの秘密があるであろう2蒸留所で造られているシングルモルトを是非味わってみて下さい。
あと簡単に「スプリングバンク蒸留所」で造られている3つのブランドの違いを挙げておきます。
スプリングバンク」・・・蒸留所の看板モルト、2.5回蒸留、ピートは5時間だけ焚くそうです。
ロングロウ」・・・1824年から約70年ほど「スプリングバンク蒸留所の隣で操業していた蒸留所の名前をつけたセカンドラベル、2回蒸留、ピートは48時間焚くそうです。
「ヘーゼルバーン」・・・1825年から1925年までキャンベルタウンで操業していた当時キャンベルタウン最大の蒸留所で、日本のウイスキーの父、竹鶴政孝氏も ここで半年、実際に働き勉強をされたそうです。で、その名を冠したサードラベル、3回蒸留、ノンピートです。



余談・・・一昨年、キャンベルタウンに行ったのですが、「スプリングバンク蒸留所」は街の真ん中ぐらいに在り分かりやすかったのですが、「グレンスコシア蒸留所」は地図にも載っていないし、どこに在るのか全く分からなかったんですよね。  次回は見つけて、是非見学してみたいです。