あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 「グレンアギー」

今日は、先日入荷したシングルモルトウイスキーの蒸留所についての説明です。
因みに「あるじの店」で入荷したのは「グレンアギー1981 25年 51.5%」で、日本に入荷したのは90本だけなんだそうです。
と言うのも、この「グレンアギー」は1983年に閉鎖されており、蒸留所そのものは北海油田のプラント会社に売却されて、蒸留設備はすべて取り外されてしまったとの事で、再建はされないでしょうし、それ以前にこの蒸留所は、シングルモルトとしてオフィシャルを一度も出しておらず、閉鎖される以前は「ロングジョン」というブレンデッドの原酒として使われていた為、シングルモルトとして市場に出るのはかなり少ないのだそうです。
そんな「グレンアギー(蒸留所)」は、創業が1831年、東ハイランドのピーターヘッドという漁業の町の南に5キロほどの海を見下ろす高台に在ったそうです。  で、蒸留所としてはスコットランドで最も東に在った蒸留所でもあるそうです。
そして「グレンアギー」という名前は、アギー川からつけられているそうなのですが、実際にはアギー川の近くに蒸留所が在った訳ではなく、「インヴァネッティ」と呼ばれる小さな村の側なので、創業当時は「インヴァネッティ蒸留所」と呼ばれていたそうです。
また、何度かオーナーも変わり、操業停止も何度か繰り返し、終に1983年には完全に閉鎖してしまったんだそうです。
まぁ、そんな失われた蒸留所の希少なシングルモルト、少しお高めですが試飲してみて自分としては美味しいと思えたので、今回入荷致しました。
「あるじの店」のお客様には、バンバン飲んでとは言えませんが、ちょっと贅沢したい時などに飲んで貰いたいウイスキーです。