あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 「グレンフィディック」

barvirgo2008-02-09

昨日「グレンフィディック」の セミナーを受けてきました。
なので、ここで簡単に昨日 聞いた話を紹介します。
まず「グレンフィディック」は、「ウイリアム・グラント&サンズ社」がリリースしているシングルモルトスコッチウイスキーです。
シングルモルトスコッチウイスキーとしては、世界で一番売れているウイスキーになります。
社名の「ウイリアム・グラント&サンズ社」というのは、創業したのがウイリアム・グラント氏とその息子5人と娘2人だからだそうです。
創業は1886年から家族総出で蒸留所を建て始め、出来たのは翌1887年だそうです。
蒸留所の所在地はダフタウンで、ダフタウンを選んだ理由は「ロビー・デューの泉」というウイスキー造りに欠かせない水源が豊富な場所だったからだそうです。
で、今でも仕込み水からボトリングする際のアルコール度数を調整する為の加水に使う水まで「ロビー・デューの泉」を使っているそうです。
また、その水源を守る為、周りの土地485万?を購入し維持しているそうです。
あと造りに関してですが、発酵にはリキッドイーストを使い3日間(72時間)かけて行うそうです。
で、ここで出来たモロミ(ビアー)のアルコール度数は約9%で、2回蒸留で出来るニューメークが70%だそうです。
そして、このニューメークに加水し、アルコール度数を63%にしてから樽詰めするそうです。
それから熟成にはアメリカンオーク*1とスパニッシュオーク*2を使い、最低12年寝かせるそうです。
因みに樽は1回だけでなく4回まで使うそうです。
で、ボトリングする際には、アメリカンオークの1回目(ファーストフィルカスク)や2〜4回目(リフィールカスク)と、スパニッシュオークのファーストフィルカスクリフィールカスクで熟成された原酒を後熟樽(2000L/ポートワイン樽の組み直し)に入れ、3〜7ヶ月程度さらに熟成し馴染ませてから行うそうです。
上記以外にも、ソレラシステムで造る15年物の説明などもあったのですが、これ以上書いていると長くなってしまうので、もっと知りたい方は「あるじの店」に来て下さい。自分が聞いてきた事は何でもお話させて頂きます。

*1:ジャックダニエル」や「ヘブンヒル

*2:社命は聞いたのですが、聞かない社命だったのと、複数の会社を使っているとの事で、これはどこの樽かは分かりませんが、シェリーの種類はドライオロロソの空き樽