あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 ノーザンハイランド、オークニーそしてスペイサイド −8−

barvirgo2011-10-17

9月20日(火)、グレンモーレンジィ蒸留所を後にしA9を北上、次に向かったのはブローラの街にあるクライヌリッシュ蒸留所でした。
クライヌリッシュ蒸留所は、創業1819年、そして現在稼動している蒸留所が建設されたのが1967年で、旧クライヌリッシュ蒸留所はブローラ蒸留所となり、閉鎖する1983年まで2つの蒸留所が並んで操業していました。
しかし、80年代のウイスキー不況で多くの蒸留所が閉鎖した83年、ブローラ蒸留所も例に漏れず閉鎖してしまいました。
とはいえ、閉鎖後もその建屋がそのままの形で残っている蒸留所は殆ど無く、 ブローラ蒸留所はそういった意味では珍しい蒸留所なんですよね〜・・・
そして、今までクライヌリッシュ蒸留所の見学ツアーには、ブローラ蒸留所の見学及びブローラのテイスティングが出来るツアーは無かったのですが、今年からなのかブローラツアーというのがクライヌリッシュのツアーに加わっていたのです。
なので、これはこのツアーでクライヌリッシュとブローラを見ない訳にはいかないだろうと思い、この日は向かったのでした。
そして無事見学は出来たのですが、この日は前のグレンモーレンジィ蒸留所で時間を取りすぎてしまったのと、クライヌリッシュのアポイントの時間に幅を持たせたつもりだったのがそれが伝わっておらず、着いて早々「遅い!」と担当のお姉さんに怒られてしまいました。
しかも自分が英語が苦手だといったら余計に厭な顔をされ、見学して写真も撮れたし試飲も出来たのですが、かなり重い雰囲気でのツアーとなってしまいました。
左:外から見たスティルハウス    中:マッシュタン(糖化槽)     右:マッシュタンの内部
左:ウォッシュバック(醗酵槽)    中:ウォッシュバックの内部     右:ポットスティル
  
  醗酵中に出る泡が溢れないよう泡切りが回っている様子です。
左:ウォッシュスティル、蒸留の状態を見る窓が2つ                            中:流れ出るニューポット                                            右:たそがれた様に見えるスティルマン
左:ブローラ蒸留所          中:スティルハウス         右:ウェアハウス群
左:中には入れないので、ガラス越しに見たブローラのスティル                       中:フィリングストア、閉鎖した年が記してある樽                               右:ウェアハウス内、クライヌリッシュの樽のみ、ブローラの樽はディアジオの集中貯蔵庫だそうです。
左:閉鎖してからの年月を感じさせるワームタブ(冷却装置)                        中:ブローラ側から見たクライヌリッシュ蒸留所                                右:テイスティングしたウイスキー
で、自分が申し込んだ今回の見学ツアーですが、正式名称をTaste of Brora Tourといい20ポンドで、蒸留所の見学と、クライヌリッシュ14年、クライヌリッシュ・ディスティラーズエディション、クライヌリッシュ・アベイラヴル・オンリー・アット・ザ・ディスティラリー、ブローラ30年2009リリース、ブローラ30年2010リリースの5種類がテイスティング出来るというものです。
それ以外にも、5ポンドで蒸留所だけ見学するツアーと10ポンドで蒸留所見学とクライヌリッシュ3種類のテイスティングが付いたツアーもあります。
また有料といっても、お土産で70clのウイスキーを買うと、3ポンドディスカウントしてくれるので、悪くないと思います。
まっ!自分の場合遅刻して担当のお姉さんを怒らせてしまったので、ちょっと重い雰囲気と、またいつもそうなのか怒っていたからなのか分からないけれど、1杯飲み終わらないと次のウイスキーを出してもらえないテイスティングという厳しい体験もありましたが、クライヌリッシュとブローラ2つの新旧蒸留所を一度に楽しめるとても素晴らしい場所なので、ウイスキー好きの皆さん、スコットランドへ行く機会があれば是非訪れて欲しい蒸留所の1つです。
そして、クライヌリッシュ蒸留所を含むディアジオ系蒸留所のツアーについては、 こちらに詳しくあるのでこちらをご覧下さい。
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