あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

ブルイックラディ・セミナー −2−

昨日は、ブルイックラディ蒸留所が2000年に現在のオーナーが買い取り、ジムが2001年から働くことにしたというところまで書きました。
そしてその2001年から昨年で10年、ついにブルイックラディのフラッグシップとなる「ザ・ラディ・テン」がリリースされ、この日のセミナーへと繋がってくる訳ですが、ニューメークの次に直ぐその「ザ・ラディ・テン」をテイスティングするのではなく5年物をテイスティングさせてもらいました。
そしてこの5年物はアイラ産の大麦を原料に造られたシングルモルトウイスキーだったのですが、このアイラ産というのは実は珍しく、2003〜4年にジムが島内の農家に生産を依頼するまで1939年を最後に大麦を生産する農家は1軒も無かったそうです。
なので、アイラ島ではスコットランド本土から大麦を運んでウイスキーを造っていた(いる)そうです。
しかしジムの依頼を受け、現在では10軒の農家がブルイックラディの為に大麦を生産しているそうです。
それで、この日はアイラ産の大麦で出来た5年物のウイスキーテイスティングすることが出来た訳です。
この5年物も素敵な味わいのウイスキーでした。
そしてジムは、アイラ島の写真をスライドで見せてくれつつアイラの話を色々してくれます。
そして10年物、「ザ・ラディ・テン」のテイスティングです。
味わいに関しては日本でも発売されたので是非皆さんにも飲んで頂くとして、熟成に関してはファーストフィルのバーボン樽をベースに、シェリー樽熟成の原酒を少し加えているそうです。
そして最後にウイスキーではなくブルイックラディがリリースする「ボタニスト」というジンをテイスティングさせて頂くのですが、なぜ「ボタニスト」を造る事にしたのか、という話もしてくれました。
スコットランドでも5基しかないローモンドスティルのうち1つをたまたま手に入れる事が出来た事、アイラ島に植物学者がタイミングよく訪れたこと、ジムが来年には引退を考えていて、ブルイックラディの収益確保に役立つお酒を造っておこうと思ったことなどです。
そしてローモンドスティルを使ってジンを造る方法なども説明してくれました。
この「ボタニスト」も良いジンなので、皆さんも機会があれば飲んでみて下さい。
まっ、ジムはこれ以外にも沢山の話(自身の師匠の話など)をしてくれたのですが、また長くなってしまいましたし、余り上手くセミナーの内容を伝えられたかも分かりませんが、以上でブルイックラディセミナーの話とさせて頂きます。
にほんブログ村 酒ブログ 洋酒へ
にほんブログ村