あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 バッファロートレースの失敗

barvirgo2012-08-27

ここでも何度か実験的なバーボンウイスキーをリリースするので紹介してきたバッファロートレース蒸留所が、先日小さい樽で熟成させたらどうなるかという実験の失敗を発表しました。
失敗だったと発表するは勇気あることだと思ったのですが、最近アメリカではマイクロディスティラーが増えており、早く熟成させて商品化する為に小さな樽で熟成させているところが多いので、ある意味あまり小さい樽で熟成させると失敗するよ的な警鐘の意味合いもあるようです。
で、因みにバッファロートレースがどんな実験を行なったかというと、全く同じマッシュビル(原料構成)の原酒を5ガロン、10ガロン、15ガロンの樽に詰め、同じ貯蔵庫に並べて6年間熟成させたのだそうです。
そこにはやはり小さい樽の方が熟成が早く進むことへの期待があったようですが、実際には色や焦がした樽に由来するスモーキーさは着いたそうですが、通常の53ガロン(約200L)に比べ味わいは感じられなかったそうです。
また色とスモーキーさは15ガロンより5ガロンの方が着いたようですが、味わい的には15ガロンの方が良く、かといって期待したほど熟成せず、結果としては色々と違う大きさの樽で熟成の度合いが違うことを確認出来ただけだったようです。
まっ!確かに結果は失敗だったのかもしれませんが、こういった実験って本当に大事じゃないかと思いました。
また最近では小さい樽で熟成させる蒸留所がアメリカ以外でも増えてきているので、こうしたバッファロートレースの実験結果は本当に参考になり良かったんじゃないかと思います。
かといって、きっと小さい樽が全て駄目という訳ではないんじゃないか、とも思いました。
何しろ樽熟成って、まだまだ神秘的な事が多いらしいですからね!
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