あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 ブルガル・セミナー

barvirgo2012-10-23

今日は、ブルガル(BRUGAL)というラムのセミナーに行って来ました。
ブルガルは、本日からサントリーが日本で販売するドミニカ共和国産のラムです。
カリブ海のエリアでは売上げNO.1を誇るラムだそうです。
ブルガルという名前は、創業者Dr.アンドレス・ブルガルの名前から来ていて、現在もブルガル家が経営、5代目にあたるそうです。
因みにDr.アンドレス・ブルガルは、スペインの元軍人だったそうです。
で、そのDr.アンドレス・ブルガルが、1888年にドミニカのプエルトプラタの地で創業したそうです。
そしてドミニカ共和国ですが、場所はカリブ海、西にキューバがあるイスパニョラ島という島の東側で、島の西側はハイチだそうです。
そして現在は島の南側のサンペドロという所に蒸留所があり、北のプエルトプラタに貯蔵庫があるそうです。
これは、決して大きな島ではないそうですが、それでも島の北と南では熟成のスピードが違う為、蒸留所からは車で約5時間半離れた場所に貯蔵しているのだそうです。
島の北の方が早く熟成するそうです。しかもエンジェルズシェアは約12%だそうです。
また今回サントリーがこのラムを発売するきっかけにもなっているのでしょうが、2008年にエドリントングループとパートナーシップを結んだそうです。
但し、このパートナーシップを結ぶにあたっても、蒸留所のマスターブレンダーはブルガル家の人間でなくてはいけないという条件は含んでいたそうです。
ブルガルの味はブルガルが守るってところなんでしょうかね?
で、こうした話を先ず聞いた後に製造についての説明がありました。
ブルガルはラムなのでもちろん原料はサトウキビですが、最近比較的多く流通してきたサトウキビの絞ったジュースをそのまま使うアグリコールラムではなく、モラセス(廃糖蜜)というラムを絞った後に遠心分離機で分離させ残った蜜の部分を使って造るラムだそうです。
まっ!まだまだこのタイプのラム(インダストリアルラム)の方が多いので、ここまでは他のラムと大きくは違わないのでしょうが、この後の蒸留が他とは大きく異なり、それが特徴になっているそうです。
先ずは原料のモラセスをブルガル独自の酵母で醗酵させ、ここで7〜10%のワイン(スライドにそう書いてあった)を造りそれを蒸留するのですが、ここでコラム式(連続式)の蒸留機で2回蒸留し、クリアーなニューメイクを造るそうです。
ここに拘りがあるらしく、ブルガルは他のラムの様に甘さがないクリアーでドライな味わいのラムに仕上がるように蒸留しているそうです。
なので1回目の蒸留でアルコール分90%、2回目の蒸留で95%にまで純度を高めているそうです。
そして加水して65%にして樽詰め、最低で1年は熟成させているそうです。
因みに熟成はアメリカンホワイトオーク、所謂バーボン樽を使っているそうです。
そして造っているラムはブランコとアネホ、そしてエドリントンと提携した事で実験的に造られた1888の3種類だそうです。
で、ブランコは12ヶ月〜16ヶ月間樽で熟成させた原酒をブレンドし、3〜4回濾過(チャコールフィルター、チルフィルター等)する事によって樽で熟成した時に着いた色は取り除かれるそうです。
そしてアネホは2年〜5年熟成の原酒をブレンドした物で、1888はミディアムトーストのアメリカンホワイトオークで8年熟成させた後、エドリントンが用意してくれたマッカランが使用しているのと同じオロロソシェリーのスパニッシュオークで約1年後熟させた物だそうです。
3種類とも試飲しましたが、本当にスッキリした味わいのラムでしたね。
まっ!だいたい以上が今日聞いてきたブルガルの話です。
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