あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 原料がモルトでも

barvirgo2012-12-11

グレーンウイスキーとして販売されています。
右写真のニッカシングルカフェモルトウイスキー1998、スコットランドのオンラインショップで販売されている物だが、説明文にはジャパニーズシングルグレーンウイスキー、蒸留所ボトリングと書いてあり、その後これはモルト100%で造られていてシングルモルトに似ているが、蒸留方が違い、カフェスティル(連続式蒸留機)で蒸留したグレーンウイスキーです。的な事が書かれています。
そうなんです。もしかするとご存じない方もいるかもしれませんが、少し前に英国では法律が変わり、原料がいくら100%モルトでも、蒸留する際に単式蒸留器を使わず連続式蒸留機を使うと、グレーンウイスキーに分類される事になってしまったのです。
なのでこの様に、ラベルにSINGLE CASK COFFEY MALTと書いてあっても、モルトウイスキーではなくグレーンウイスキーとして販売される事になってしまうんですよね。
日本ではこうした法律が無いのでカフェモルトをあえてグレーンウイスキーとして販売する事がないので、カフェモルト自体珍しいのですが、見かけるとシングルモルトウイスキーと勘違いされてしまう方もいらっしゃるんじゃないかと思い、今日はスコットランドのサイトでグレーンウイスキーとして販売されているこのウイスキーを見て、改めてモルト100%でも蒸留法によってはモルトウイスキーではなくグレーンウイスキーに分類されるという事を皆さんにも知って頂きたいと思い、この話を書きました。
但し、あるじはこの法律を決して良いと思っている訳ではないんですけどね!
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