あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 世界のウイスキーマーケット・ベスト5

barvirgo2014-04-05

ユーロモニター・インターナショナルが調べた、2012年のウイスキーマーケット・ベスト5が公表されました。
ちょっと面白いというかなるほどな!という結果でもあったので、ここでも紹介致します。
因みにウイスキーはスコッチからアイリッシュアメリカン、カナディアン、ジャパニーズはもちろん、各国のドメスティック(ローカル)ウイスキーも含め、調査されての数字だそうです。

  • 第5位:イギリス ―  8,000万リットル
  • 第4位:日本   ―  9,870万リットル
  • 第3位:フランス ― 1億4,100万リットル
  • 第2位:アメリカ ― 4億3,300万リットル
  • 第1位:インド  ― 14億リットル

以上が世界のベスト5だそうです。
如何です、ビックリされた方もいらっしゃるんじゃないですか?
あるじは日本が第4位に入っているのにビックリしました。
スコッチウイスキーの輸出国ランキングだと年々順位が下がり、今ではベスト10にも入らない日本がウイスキーの消費量でベスト5に入るなんて本当にビックリでした。
そしてこれは、日本のウイスキーを日本人が本当に良く飲んでいるということで、それは良い事だなとも思ったのですが、調査報告の中では「角ハイ」、ハイボールブームが家飲み、外飲みともに増えたのが数字を押し上げた原因の1つであろうとなっていて、嬉しさの中にもハイボールブームが過ぎた後をケアしないと、ウイスキーの需要はまた下がってしまうのではないかという一抹の不安も覚える内容ではあるんですよね。
まっ、そうならないようあるじもできる限りウイスキーの魅力について発信していきたいとは思っておりますが・・・
そしてなんといっても凄いのがインド!
年間消費量が14億リットルで第2位のアメリカの約3倍超、もしかすると世界中で飲まれているウイスキーの半分ぐらいはインドで飲まれているのかもしれないと思ってしまいかねないほど圧倒的な消費量です。
しかし、飲まれているのはインド国内で生産されているドメスティックのウイスキーなのです。
なのでインドを入れて世界のウイスキーの消費量を調べると、ベスト30に16ブランドもインドのウイスキーが入ってしまうんですよね。
だから間違いではなくても世界では知られていないウイスキーばかりなので、国際的な売上調査等ではインドのドメスティックを入れずに発表するところも多くなってしまうのだと思います。
だって「マクダウェルNo.1」とか「オフィサーズチョイス」なんて知っている人は殆どいらっしゃらないですものね。
そしてこれだけのマーケットを誇るインドなので、スコッチメーカーはもちろん、最近では日本のサントリーもインド市場参入を考えているようです。
で、こうした数字の発表を見ていくと、ウイスキーの需要は確かに右肩上がりで凄いなとは思うのですが、ウイスキーは造って直ぐ売るという事が出来ないお酒で、且つある程度の品質維持を考えるとより時間の必要なお酒なので、原酒不足や熟成の為の樽不足というのが深刻な問題になりそうで、ちょっと心配にもなったりしたあるじなのでした。
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