あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 バランタインのセミナーに

barvirgo2014-05-28

参加しました。
講師はバランタインの第5代マスターブレンダー、サンディー・ヒスロップ氏、通訳はサントリーの第2代チーフブレンダーだった稲富孝一氏で簡単にバランタインの歴史、そしてバランタインブレンドについて語られました。
因みに今回のセミナーは、来月バランタインの新商品『マスターズ』が発売されるのに合わせ行われたようです。
なにしろ最近のウイスキー業界、世界的に売上げが伸びているせいか新商品が次々リリースされています。
そんな中バランタインも「マスターズ」という新商品をリリースしてきたわけですが、このバランはバランの3代目マスターブレンダー、ジャック・ガウディー氏が個人で楽しんでおられたレシピに基づいて造られたウイスキーだそうです。
因みに「マスターズ」は平均15年熟成のブレンデッドで、殆どアメリカンオーク(バーボン樽)で熟成させた原酒を使って構成されているそうです。
セミナーで実際にテイスティングさせて貰いましたが、ブレンデッドにしてはしっかりした味わいのウイスキーでした。
今回聞きはしなかったのですが、たぶんモルトの比率が高いのだろうと思います。
そしてセミナーでは新商品の話はもちろんですが、どちらかというとブレンドについての話がメインでした。
ヒスロップ氏がマスターブレンダーになれた理由やブレンダーという仕事について、
これは新商品の開発が5%程度で後の95%はバランタインの全てのレンジが何時も変わらぬ味わいでリリース出来るように原酒の管理からノージング、また将来の為の原酒確保なども行なっているそうです。
またバランタインは4つの地域の原酒を使っているということで、ハイランド、ローランド、アイラ、スペイサイドのモルトを使っているとのお話でした。
因みにスキャパが使われているからアイランズも入るんじゃ、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、今でこそアイランズという概念があったりしますが、ちょっと前まで島々のモルトはハイランドに分類されていたので、古くからウイスキー業界で働いている人からするとスキャパはハイランドになるのです。
そしてバランタインでは、スペイサイドのグレンバーギーの原酒を最も大事なキーモルトに30種類以上のモルトと4種類のグレーンウイスキーを使用し創業以来の味わいをずっと維持してきたし、これからも維持していくそうです。
まぁそれ以外にも色々お話は聞いてきたのですが、バランタインヒスロップ氏もそうですが、やはりブレンダーの方というのは凄いなと思いましたし、もっとモルトウイスキーだけでなくブレンデッドウイスキーが注目されて、多くの方に飲まれても良いのになぁと改めて思いました。
ブレンデッドって実はコストパフォーマンスが高く、とても良いウイスキーなんですよ!

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