あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 アウトランドウイスキー 「Nomad」

barvirgo2014-07-04

シェリーメーカー最大手といってもよいGonzalez Byass(ゴンザレス・バイス)社が、新たなウイスキーをリリースすると発表しました。
それが「Nomad(ノマド)」というウイスキーで、これは新しいカテゴリーのウイスキーなんだとゴンザレス・バイスでは言っています。
その新しいカテゴリーというのがOutland whisky(アウトランドウイスキー)というカテゴリーで、「ノマド」で言うとこれはスコットランドで蒸溜・熟成・ブレンドした原酒をスペインのヘレスに運び、そこでペドロヒメネスの樽に移し変え後熟させたという事で、例えば日本のウイスキーアメリカのケンタッキーで熟成させたり、アイリッシュウイスキースコットランドで熟成させるのがアウトランドウイスキーというカテゴリーの定義になるんだと言っています。
まっ、面白い考えですよね。
日本なんかは海外から原酒を買って、国産原酒と合わせたブレンデッドウイスキーなんて物が普通にジャパニーズウイスキーとして販売されていますが、ヨーロッパでは国を跨って造られるウイスキーというのは少なかったので、こうした考え方でまた新たなウイスキーが誕生するというのは良い事なんじゃないかと思います。
それで話は「ノマド」に戻りますが、製造販売は先に書いたとおりゴンザレス・バイスですが、ブレンドなど商品開発はホワイト&マッカイ社のリチャード・パターソン氏が行なったそうです。
そしてパターソン氏曰く、この「ノマド」には5年から9年熟成のシングルモルト原酒25種と、3種のグレーン原酒が使われていて、それをブレンド後オロロソシェリー樽で約1年熟成させ、その後スペインのゴンザレスバイス社でペドロヒメネスの樽に移し変えられ、ヘレスの貯蔵庫で最低1年熟成させるそうです。
そしてアルコール度数も41.3%と結構中途半端な数字だなと思ったら、これも40%から43%のなかで色々テイスティングした結果一番その味わいがよく感じられるという事で、このアルコール度数に決めたそうです。
なので結構こだわりのあるウイスキーなんですよね。
それで価格がジョニ黒やシーバスリーガル12年とほぼ同じ価格帯だそうで、このあたりはなんとなく狙っている顧客ターゲットが見えてくる感じで面白いですよね。
そんなアウトランドウイスキーノマド」、あるじとしても凄く飲んでみたいのですがまだ発表されたばかり、日本で発売されるかどうかも分からないので、どうなる事か?出来る事なら是非日本でも販売して欲しいものです。

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