あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

スプリングバンク・テイスティング会

barvirgo2014-07-19

BAR Virgoでは来週26日(土)午後4時半よりスプリングバンクシングルモルトウイスキーテイスティング会を開催します。
2週間ほど前にも告知をしたのですが、今回は殆ど参加希望者も無く残念な感じなので、改めて参加者募集の告知をさせて頂きます。
スコットランドの南西部キンタイヤ半島の先端部にある小さな街キャンベルタウン、19世紀から20世紀初頭に掛けてはたくさんの蒸溜所があり、総数でいえば30以上、最盛期には20以上の蒸溜所が稼動していたそうです。
日本のウイスキーの父、ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝氏もこのキャンベルタウンに当時在ったヘーゼルバーン蒸溜所で3ヶ月余り研修を行なっていました。
そんなキャンベルタウンも交通が海路から陸路へと変わると陸の孤島となっていったらしく、現在では少し寂れた雰囲気が漂う街となっているのです。
そんななかキャンベルタウンの復興に力を入れ、未だモルティングからボトリングまで全てを自社で行なっているのがスプリングバンク蒸溜所なのです。
確かに他にもモルティングからボトリングまで行なっている蒸溜所はありますが、他の蒸溜所は原料のモルトを全て自社のモルティングで賄う事はなく、一部のみを自社で行っているのが現状です。
なので大麦の生育以外を全てを自社で賄っている蒸溜所というのは、スコットランドに蒸溜所は数多あれどスプリングバンク蒸溜所だけなのです。
そしてそんなスプリングバンク蒸溜所ではシングルモルトウイスキーの造り分けもしていて、3つのタイプの原酒を造っています。
1つは蒸溜所名を付けたハウススタイルの「スプリングバンク」、これはミディアムピートのモルトを使い2回半蒸溜で造られるウイスキー、2つ目は「ロングロウ」で、これはヘヴィリーピートのモルトを使い2回蒸溜で造られるウイスキー、そして3つ目は「ヘーゼルバーン」でノンピートのモルトを使い3回蒸留で造られるウイスキーです。
因みに「ロングロウ」も「ヘーゼルバーン」も昔キャンベルタウンに在った蒸溜所の名前で、その名前を付けることでキャンベルタウンモルトの存在をアピールしているようです。
またスプリングバンク蒸溜所は先にも書いたとおりキャンベルタウン復興に力を入れており、復興の為ミッチェルズ・グレンガイル蒸留所を2004年に再興したのです。
そしてこのミッチェルズ・グレンガイル蒸留所ではスプリングバンク蒸留所でモルティングしたモルトを使い2回蒸溜で「キルケラン」というシングルモルトウイスキーを造っています。
という訳でスプリングバンク蒸溜所では系列のグレンガイルと合わせ4つのタイプのシングルモルトを造っているので、今回Virgoでは「スプリングバンク」2種類と「ロングロウ」、「ヘーゼルバーン」、「キルケラン」のあわせて5種類をテイスティングして頂き、その違いや共通点、またそれぞれの造りについて少し知って頂こうというテイスティング会を行なう事にしました。
なので「小言」をご覧の皆様も宜しければご参加下さい。
因みに会費は2,500円(税・サ込)です。

テイスティングウイスキー : 「スプリングバンク10年」、「スプリングバンク12年カスクストレングス」、「ロングロウ」、「ヘーゼルバーン12年」、「キルケラン ワークインプログレス8年」
それでは皆様の参加、心よりお待ちしております。

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