あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 5,294,988樽

barvirgo2014-07-23

のバーボン樽が、昨年末の12月31日現在、ケンタッキー州内では熟成していたそうです。
今年になってさらに増えているようですが、一の位までしっかり管理しているKentucky Distillers Association(KDA/ケンタッキー蒸溜者協会)は偉いですね。
因みにケンタッキー州ではバーボン以外のアメリカンウイスキーやブランデー、その他の蒸留酒も含めると590万樽以上のスピリッツが熟成中なのだそうです。
とにかく凄い数の樽があるんですね。
またアメリカ全体になりますが、昨年1年間で樽に詰められたホワイトドッグ(バーボン原酒)は120万樽に及ぶそうです。
ケンタッキー州以外でもバーボンを造る蒸溜所がここ近年は数多く誕生しているので、この数字もこれからはもっと増えるんでしょうけどね。
何しろバーボンの勢いには凄いものがあり、KDAによると現在のバーボン原酒の在庫価値も2006年に比べて倍近くにまでなったんだそうです。
要は売れるから沢山造って、在庫も増えてきているって事なのでしょう。
そしてこうしたバーボンの生産の伸びを受け、ケンタッキー州が凄いなと思ったのは、まずイギリスでは税金は取れるところから取れでウイスキーの税金がどんどん上がったいったのに対し、ケンタッキーではバーボンが売れて税金は入ってくるんだからと従価税の減免を行なったり、新規参入に対しても補助金を出したり、税の減免を行なっている点です。
どうです?ケンタッキー州って偉いですよね。
またバーボンが売れる事により観光客もケンタッキーに訪れ、昨年は延べ63万人がバーボントレイルの蒸溜所のどこかには見学に来たそうです。
蒸溜所見学に来た人達は必ずどこかしらでお金を使うのでしょうから、ここでまたケンタッキー州も潤うので、州と蒸溜所がお互いウィン・ウィンの関係を築けていて羨ましいなと思いました。
なので、日本もウイスキーの生産者が増えれば税収も増える事に繋がるのだから、ウイスキー造りに参入しようと考えている企業には補助をしたり、一定期間は税金を減免するなり、将来的なことを考えた国の政策なんていうのを検討して貰いたいと思います。

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