あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

スイスのシングルモルトウイスキー

barvirgo2014-09-11

が入荷しました。
店で入荷したウイスキーは通常ツイッターフェイスブックで紹介しているのですが、今回仕入れたウイスキーはスイス産という事や、早速飲んでみたところ凄く個性的だったので、「小言」でも紹介する事にしました。
因みにVirgoで仕入れたのは「サンティス モルト エディション ドレイファルティゲイト」というシングルモルトウイスキーで、「サンティス モルト」がブランド名で、「エディション ドレイファルティゲイト」が商品名といったところです。
で今回Virgoでは「エディション ドレイファルティゲイト」を入荷しましたが、日本には「エディション・アルプステイン ピノ・ノワールカスク・フィニッシュ」というのも入荷していて、予約商品だったのですが、ネットで調べると今のところまだ販売しているショップもありました。
なのでネットショップを見るとどんなシングルモルトウイスキーか書いてあるのですが、スイスのアペンツェル地方で1886年から5世代に渡って120年以上もビールを作り続けているロッハー家が経営する「ロッハーブリューワリー」というのがあり、現オーナーのカール・ロッハー氏が長年にわたりビールに使用した樽の再利用方法を考えていた中で、1999年にスイス国内の法律が変わり、ウイスキーを生産出来るようになったことから誕生したウイスキーなんだそうです。
って言うか、1999年までスイスではウイスキーが造れなかったんですね。
またこの説明にあるように、なんとビールの空き樽で熟成させたウイスキーなのです。
なので飲んでみるとビールに通ずるほろ苦い甘さが感じられます。
そして原料の大麦はスイス産で、ヨーロッパの中で最も高いところで栽培されている物だそうです。
また仕込み水はやはりスイス、アルプスの水を使っているそうです。
それで味わいの方ですが、Virgoで仕入れたのは「エディション ドレイファルティゲイト」の方なのでこちらだけの紹介になりますが、こちらは原料のモルトにピートが焚かれているのですが、その使用しているピートがアペンツェルの高地の荒地のものだそうで、ウイスキーの香りを嗅ぐと今までのピーテッドウイスキーとは明らかに違う個性を生んでいるなというのを感じました。
こちらもスモーキーはスモーキーなので似ている部分もあるのですが、燻製的な香りはこちらのほうが強いなと感じます。
あるじ的には口開け時でさえ「いぶりがっこ」の香りを思い出しましたからね。
そしてこのウイスキーはノンチルフィルター、ノーカラーリングのカスクストレングスでアルコール度数が52%、とはいえ52%あるように感じられないぐらい口当たりは優しいです。
それでスモークチーズやスモークベーコン、またウッディな感じもありほろ苦い甘さなども感じられます。
またボディがしっかりしているのでしょう、余韻がとても長く続きます。
といった感じで、今までに無いタイプのウイスキーだなという印象を受けました。
そしてこういう出会いがあるからウイスキー(その他のお酒も含む)は面白いし楽しいなと思うので、皆さんにももっとウイスキーの事を知って貰いたいとも思うあるじなのでした。
といった事も含め、もし皆さんもスイスのシングルモルトウイスキーに出会ったら、是非一度飲んでみて下さい。
美味しいと思うかどうかは別ですが、こんなウイスキーもあるんだ!という楽しさは感じて貰えると思います。

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