あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 進むところ止まるところ

barvirgo2014-10-31

1ヶ月ほど前に、今年上半期のスコッチウイスキーの輸出販売額が前年比で11%マイナスだったというSWA(スコッチウイスキー協会)の発表を紹介しましたが、昨日のニュースで、その上半期の落ち込みからか、ディアジオ社が進めていたティーニニックの新蒸溜所やクライヌリッシュ、モートラック蒸溜所の拡張工事、グレンダランのバイオエナジープラント設置工事などいったん停止すると発表しました。
このまま拡張した場合、需要と供給のバランスが崩れかねないとの判断のようですが、そう言いながらもスコッチウイスキーのポテンシャルは高いなんてコメントも残しているのはディアジオらしいのかもしれませんね・・・
しかしその一方で同じ昨日、ペルノ・リカールグループのグレンリベットが新しいノンエージステートメント(年数表記無し)のグレンリベット、「The Glenlivet Founders Reserve(ザ・グレンリベット・ファンダーズリザーヴ)」をリリースすると発表し、こちらは強気で、確かに今年の上半期のスコッチウイスキーの売上げは下落したが世界中に新たなマーケットもあるし、まだまだスコッチウイスキーの売上げは伸びていくと比較的楽観的なコメントを出し、そしてグレンフィディックに追いつくべくブランドとしての目標である年間100万ケースを達成するんだと言っています。
様子を見るディアジオに対し、攻めに出るペルノ・リカールといった構図でしょうか?
アルコール飲料業界の1位2位、その立ち位置も少しは影響しているのかもしれませんね。
因みに業界第3位のビーム・サントリーも打って出る方を選んでいます。
まあどちらが正しいのか?ウイスキーの世界は10年20年経たないと結果が分からない部分も多いので何とも言えませんが、ただせっかく日本でもウイスキー人気が高まりかけている時だけにディアジオの発表のようなマイナスイメージがある発表は、その波に水を指すようでちょっと寂しいと思ったあるじなのでした。
という事で、ペルノ・リカール&ビーム・サントリー頑張れって感じです。

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