あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 Douglas Laing Old Particular single grain (ダグラスレイン・オールドパティキュラー・シングルグレーン)

barvirgo2015-08-18

インデペンデントボトラー(独立瓶詰業者)で、高い品質のウイスキーをリリースしてきたダグラスレイン社が、同社のフラッグシップレンジであるオールドパティキュラー・レンジでシングルモルトではなくシングルグレーンを4種リリースすると発表しました。
リリースされるのは「キャメロンブリッジ25年」、「ガーヴァン25年」、「ノースブリティッシュ21年」、そして「ストラスクライド27年」だそうです。
4種類ともシングルカスクでノンチルフィルター、ノーカラーリングのカスクストレングスだそうです。
で、この4種類が日本で販売される可能性は低いとは思うのですが、ダグラスレイン社がシングルグレーンを同社のフラッグシップレンジに入れたという点が、あるじとしては気になりました。
もちろん今までにもシングルグレーンをリリースしてこなかった訳ではありませんが、シングルモルトに比べるとそれはほんの僅かな数でしかなかった訳です。
それが主力商品に加わるのです。
確かにここ数年グレーンウイスキーの販売は増えていますが、ボトラーズがそこに力を入れ始めた事にちょっとシングルモルトの原酒不足がいよいよ深刻なのかなと感じるわけです。
それは特に蒸溜所を持たないボトラーズほど深刻で、ダグラスレインのようにブレンデッドウイスキーも造っているのでグレーンウイスキーも持っているよというのであれば良いのでしょうが、シングルモルトの蒸溜所からしか原酒を買ってこなかったボトラーにしてみれば、今後はシングルモルトの原酒を入手するのも難しくなってくるでしょうし、グレーンも持っていないとなると、在庫で持っているシングルモルトをただただレアものという事で高く、しかもコストパフォーマンスに全く合わない状態でもリリースしてくるんじゃないかと思われてならないんですよね。
なので、ボトラーズ物といわれる物は確かにシングルカスクなど希少性の高いものが多いですが、コレクターではなく美味しいウイスキーを飲みたいと思うのであれば、極力飲んで味わってから買われた方が良いと思います。
とは言っても、そうした物ほどなかなか飲む機会が無いんですけどね・・・

にほんブログ村