あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

InchDairnie Distillery (インチダーニー蒸溜所)

barvirgo2016-05-18

というのだろうか?
昨日スコットランドのローランド地方Kinglassie(キングラッシー)の街外れで新たなモルトウイスキー蒸溜所が操業を始めるとアナウンスされました。
アナウンスの内容を見るとかなり革新的な蒸溜所で、スコットランドの伝統を守りつつも今までに無い手法も数多く取り入れた蒸溜所なのだそうです。
またこの蒸溜所のシングルモルトウイスキーがリリースされるのは早くても2029年だそうで、インチダーニー蒸溜所のホームページを見る限り少なくとも後12年と11ヶ月は待たないと飲めないようです。
但し、シングルモルトウイスキーとしてはリリースされないのですが、提携先のマクダフ・インターナショナルにはブレンデッドウイスキー用に販売するそうです。
また新しく出来る蒸溜所としては珍しくヴィジターセンターは設けないとの事で、見学は将来的にアポイントがあれば受け入れるかもしれないそうです。
エジンバラからも近いのに一般見学が無いなんて・・・、ちょっと寂しいですが仕方ないですね。
因みに英文ですが、この蒸溜所が掲げる5つの革新的ポイントというのがこちらで
1.Seasonal barley – the rare use of winter barley, as well as more traditional spring barley;
2.Mash conversion techniques – using an unconventional mash filter and hammer mill, a combination which is very rare in Scottish distilling;
3.Unique yeast recipe – the blend of yeast strains used is unique to InchDairnie Distillery;
4.High gravity fermentation – higher than normal gravities allow for a more flavoursome spirit;
5.Bespoke stills with double condensers – distinct still shape and double condensers ensures more copper contact and helps create a unique flavour profile. It’s believed to be the only distillery to use double condensers.”
冬大麦を使うとかブレンドしたイーストを使うあたりはまあともかく、マッシング(糖化)やファーメンテーション(醗酵)、またダブルコンデンサーを使う蒸溜なんていうのは実際にこの目で見て見たいと思っちゃいますよね。
などなど気になる点がたくさんある蒸溜所のウイスキーが13年以上待たないと飲めないなんて・・・スコッチウイスキー業界もまだまだやってくれるなと思いますし、この先もまだまだ面白い蒸溜所やウイスキー、誕生するんだろうなと楽しみで仕方ないあるじなのでした。

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