あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 「アルバータ」 カナディアンウイスキーのセミナー

barvirgo2016-05-26

に先週行って来ました。
世界の5大ウイスキーと言われながら日本では「カナディアンクラブ」か「クラウンローヤル」ぐらいしか知られていない気がするカナディアンウイスキー、しかし当然それ以外にも色々造られていて、その中から今回日本で発売になるアルバータ蒸溜所のカナディアンウイスキー2種類について、テイスティングセミナーが開催されたので行って来た訳です。
カナディアンウイスキーセミナーというのは本当珍しいのでここでも簡単にその内容を紹介します。

セミナーでは、まずカナディアンウイスキーとはどんなウイスキーなのかについて説明がありました。
カナディアンは殆どのウイスキーがブレンデッドで、ベースウイスキーとフレーバリングウイスキーを合わせて造られている事、そのベースウイスキーの方はコーンとモルトで連続式蒸留機で造られ、フレーバリングウイスキーの方はライ麦やコーン、ライモルトモルト(大麦)を原料に単式蒸溜器で造られる事が多いそうです。
そしてカナダで3年以上熟成、熟成樽は新樽でも古樽でもよくボトリングの際アルコール度数は40%以上でなければならないといった基本的な事も伺いました。
それからまた簡単にカナディアンウイスキーの歴史、「カナディアンクラブ」の話を伺った後にアルバータ蒸溜所のウイスキーについての話、テイスティングが行なわれました。
因みにアルバータ蒸溜所はカナダの西側アルバータ州カルガリーに在り、蒸溜所の創業は1946年だそうです。
アルバータ州ライ麦の一大生産地だそうで、蒸溜所の在る場所はロッキー山脈からの水も豊富でかつ気温の変化も激しく、ウイスキーの熟成にとても向いているそうです。

そして今回発売される2つのウイスキー、「アルバータ プレミアム」と「アルバータ ダークバッチ」の説明とテイスティングになりました。
まず「アルバータ プレミアム」はベースウイスキーもフレーバリングウイスキーも共に原料ライ麦100%のライウイスキーで、だいたい4〜5年の熟成だそうです。
そして今回あるじも知らなかったのですが、カナディアンウイスキーではカナダ産以外のスピリッツやワインを9.09%まで入れることが許されているという事で、「アルバータ ダークバッチ」には8%のオールドグランダッド(バーボン)と1%のオロロソシェリーが加えられているのだそうです。

いや〜他の物を混ぜても良しっていうのにはビックリしました。
バーボン混ぜたり、シェリー樽を使うのではなくシェリーそのものを加えるというのだから本当に驚きました。
まっ、シェリー樽を仕入れる方が難しいと仰っていたので、シェリーそのものを加える方が理には適っていますが・・・本当の面白いです。
また実際に飲んでみたのですが、結果あるじ的にはありな味わいでした。
そして今回知ることが出来たカナディアンウイスキーの他のスピリッツやワインを加えても良い製法があるのならば、他にも面白いカナディアンウイスキーがあるんじゃないかと思ったあるじなのでした。

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