あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 ベンチャーウイスキー秩父蒸溜所見学2016 〜1〜

barvirgo2016-07-11

さて、スコットランド蒸溜所巡りの話もまだ書き終わっていませんが、今月初めベンチャーウイスキー秩父蒸溜所に見学に行ってまいりました。
創業年の2008年から毎年お世話になっており、今回で10回目の見学となりました。
そして行く度に進化していく秩父蒸溜所について今回の見学で聞いて来た事を、ここで書いていきます。
因みに今回蒸溜所を案内してくれたのはディスティラーの田畑くん、そしてフォローに同じくディスティラーの三澤くんが着いてくれました。
現在秩父蒸溜所ではスタッフは特定の仕事をするというより全ての仕事を皆が行うという事で、ディスティラーという肩書きのスタッフが多くなっているそうです。
という事で田畑くんの案内で蒸溜所見学スタート、先ずは秩父蒸溜所についての説明、この日は外が暑いのでゲストハウスで話を聞きます。
それからミルルームに行き製造についての説明を聞きます。
現在秩父蒸溜所で使用している麦芽(モルト)はイングランド産、スコットランド産、ドイツ産、品種は色々使っているそうですが最近多いのは「コンチェルト」という品種だそうです。
またあるじが訪れた時には終了していたのですが、6月に秩父産の大麦を使用して仕込みをしたそうでおよそ2,000L、バーボン樽にして10丁分(秩父蒸溜所では樽を1丁2丁と数えます)が熟成に回されたそうです。
バーボン樽にして10丁分、とても貴重な原酒なのでこれがウイスキーとなりリリースされたら瞬殺で、あっという間に売切れてしまうんでしょうね・・・
ただ将来的には全生産量の10%は秩父産の大麦で賄いたいと仰っていたので、そうなれば少しは入手しやすくなるかもしれませんね。
さてミルルームで伺った話をもう少し、通常仕込みに使っている麦芽はノンピート麦芽、ピートを焚いていない物を使用し、夏の1ヶ月のみピーテッド麦芽、フェノール値にして50ppm以上の麦芽を使用し仕込んでいるそうです。
この日は聞かなかったのですが、秩父蒸溜所のピーテッド麦芽スコットランドインヴァネスに在るモルトスターでピートを焚いてもらっているそうで、フェノール値を指定するのではなく3日間ピートを焚き込んでもらい、結果のフェノール値を計ると最低で50ppm、もっと高い事もあるそうです。
〜続く〜

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