あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 ベンチャーウイスキー秩父蒸溜所見学2016 〜5〜

barvirgo2016-07-16

さて、秩父蒸溜所の仕込み工程については前回までとなります。
蒸溜所ではこの後WWR(ワインウッドリザーヴ)やMWR(ミズナラウッドリザーヴ)のマリッジタンク、特にWWRのマリッジタンクが卵形で変わっているので、その説明など聞きます。
現在一般市場では秩父蒸溜所のウイスキーを見つけることが難しくなっているようですが、確実に生産量は増え、そして蒸溜所のスタッフの皆さんもそのため頑張っているが伺えました。
なのでもう暫くお待ち頂ければ皆さんの元にも秩父蒸溜所のウイスキー、届く日が訪れると思います。
で、製造工程の見学を終えた後は第1貯蔵庫の見学です。
貯蔵庫内に入り、貯蔵方法等々伺います。
現在秩父蒸溜所の貯蔵庫数は4棟、第1貯蔵庫には約1,500丁(樽)、第3貯蔵庫まではほぼいっぱいで全部で約4,500丁あるそうです。
第4はまだ出来たばかりで、あるじが訪れた時は使用を始めたばかりで殆ど空の状態でした。

そして貯蔵方式は全貯蔵庫ダンネージ式、上の写真がその貯蔵法です。
樽を輪木という木製のレールを使って積み重ねる方式を採用しているそうです。
そして基本3段、例外的に小さい樽を積んだ4段が若干あります。
ダンネージ式の方がラック式と呼ばれる貯蔵方法より全ての樽が地面に近く、秩父の気候をより反映した熟成がされるだろうという考え方と、ラック式だとどうしてもラックに収まる同じ大きさの樽しか貯蔵出来なくなりますが、このダンネージ式の方が色んなサイズ色んな樽種を貯蔵出来る為に採用しているそうです。
という事で樽種を聞くと、バーボン、パンチョン、シェリー、ラム、ワイン、グラッパ、ブランデー、ポートワイン、テキーラ、そしてミズナラ等々本当に沢山の樽を使っていました。
そして樽の入手にもただメールでオーダーするのではなく、年に1回は必ず樽メーカーを訪れ入手するようにしているそうです。
あとエンジェルズシェア、天使の分け前と呼ばれる蒸散率は秩父では3〜5%あるそうです。
これは秩父が寒暖の差が大きいのが影響しているからで、その分熟成も早くはなっているだろう事が想定出来るそうです。
なのでまだ熟成が若い秩父ウイスキーが少ないながらも市場に出てくるんでしょうね。
そして今回も最後に樽工場も見学させて頂き、その後貴重な秩父ウイスキーも試飲させて頂き今回の秩父蒸溜所見学を終えました。
といった感じで今回も下手な文章で皆さんに秩父蒸溜所のウイスキー造りについて上手くお伝え出来たかは分かりませんが、これで少しでも皆さんが秩父蒸溜所のウイスキーイチローモルト」について興味を持っていただければ幸いです。

にほんブログ村