あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 グレンロセスのセミナーに

barvirgo2016-11-01

先週参加させて頂きました。
今回は今年の12/12(月)に新発売になる「ザ・グレンロセス ヴィンテージ・リザーヴ 12」と、来年1月に発売になる「ザ・グレンロセス バーボン・カスク・リザーヴ」の紹介と合わせ、グレンロセスの発売元であるベリー・ブロス&ラッド(BBR)の簡単な紹介、そしてテイスティングが行なわれました。
という訳で、今日はグレンロセスについて書いてみたいと思います。
グレンロセス、蒸溜所の創業は1879年、長い間ブレンデッドウイスキーの原酒を造る蒸溜所として生産を続けていた為、まだシングルモルトスコッチウイスキーとしての認知度が低く、今回のセミナーももっともっとグレンロセスの認知度を高めていきたいという事で行なった側面もあるそうです。
確かに自分的にはよく知っていても一般的にはまだまだ認知度が低いというのはあるんでしょうね。
しかし、スコッチウイスキー業界ではブレンデッドスコッチウイスキーを造る為のトップドレッシングとして本当に有名なシングルモルトウイスキーではあるのです。
そこでシングルモルトウイスキーが飲まれるようになってきた事もあり、蒸溜所を所有しているエドリントングループからBBRがブランドの所有権を取得しシングルモルトウイスキーとして売り出していく事にしたわけです。
とはいえそれでもシングルモルトウイスキーとしてリリースされるのは全生産量の5%で、その中で3%がヴィンテージリザーヴ、残り2%がシングルヴィンテージとしてリリースしているそうです。
なので蒸溜所で生産しているウイスキーの残り95%は今でもブレンデッドウイスキー用なんだそうです。
実際昨年蒸溜所を訪れた時にはブレンデッドウイスキーの会社の樽が既に用意されていて、蒸溜された原酒が最初からブレンデッドウイスキー会社の樽に詰められるいうのを見せてもらいました。
ただ5%とはいえグレンロセス、大きな蒸溜所で生産量も多いので希少性の高いシングルモルトウイスキーではありません。
そして今回「バーボン・カスク・リザーヴ」をリリースしますが、グレンロセスとしてはアメリカンオークのシェリー樽(オロロソシェリー)をメインに構成するよう考えているそうです。
で新商品の「ヴィンテージ・リザーヴ 12」、最低12年以上熟成させた原酒を12種類ヴァッティングして造られたそうで、その中で最も古い原酒は1973年蒸溜だそうなので、なんと43年熟成原酒が使用されたシングルモルトウイスキーなのです。
そして「バーボン・カスク・リザーヴ」、こちらは以前発売されて好評だった「アルバ・リザーヴ」というやはりバーボン樽熟成原酒だけをヴァッティングして造られたグレンロセスがあったのですが、同じバーボン樽熟成原酒だけではあるそうですが、その構成を変え、ファーストフィルが30%、リフィルが70%でヴァッティングしてあるそうです。
またセミナーでは「シェリー・カスク・リザーヴ」と「ピーテッド・カスク・リザーヴ」もテイスティングさせて貰い、改めてグレンロセスが良いウイスキーだなあというのを感じさせて頂きました。
という訳で、サンプルボトルを参考にしたというずんぐりむっくりな形をしたボトルの「ザ・グレンロセス」、お気に召して頂けるかは分かりませんが、本当に良く出来たシングルモルトウイスキーなので、もし見かけたら試しに飲んでみてください。
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