あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 Rachel(レイチェル)女史が

barvirgo2017-02-17

ビーム・サントリー傘下Morrison Bowmore Distillers(モリソン・ボウモア・ディスティラーズ/MBD)のマスターブレンダー、Rachel Barrie(レイチェル・バリー)女史がMBDからBenRiach Distillery Company(ベンリアック・ディスティラリー・カンパニー)に3月から活躍の場を移すそうです。
まあベンリアック・ディスティラリー・カンパニーからしてみれば、前オーナーにしてマスターディスティラー&ブレンダーのBilly Walker(ビリー・ウォーカー)氏が会社を昨年ブラウンフォーマンに売却してしまったので、今後傘下のベンリアックやグレンドロナック、グレングラッサ蒸溜所のウイスキーを商品化するためにはそれなりに力のあるブレンダーが必要だったのは分かるのですが、はてさてレイチェルを引き抜かれる形となるMBDはどうなるのでしょう?
若手のブレンダーが育ったんでしょうかね・・・
ウイスキー造りはどれだけ良い原酒が有れば良いというものではありませんし、しかもどんなに良い原酒を造ろうと思ってもすべてが良い原酒となるとも限りません。
やはりそこにはブレンダーの力が必要で、良い原酒を嗅ぎ分けたり必ずしも良い原酒と思えないものでも組み合わせることでこれはと思わせるウイスキーに仕上げたりしてくれるのです。
そしてその能力に長けたブレンダーの1人がレイチェル女史なのです。
なのでレイチェルが来てくれる事になったベンリアック・ディスティラリー・カンパニーはこれからどんなウイスキーをリリースしてくれるのか楽しみになってきましたが、引き抜かれた側のMBDは新商品の開発はもちろん現行商品の品質維持は大丈夫なのか?ちょっと気なります。
因みにMBDでのレイチェルの最後の仕事は、今年のボウモア・アイラフェスボトルとオーヘントッシャンバーテンダーモルトという2つのシングルモルトウイスキーだそうです。
しかし、スコットランドウイスキー業界、日本じゃ考えられないぐらい同業他社への転職が多くてビックリです。
という訳で、今日はレイチェルがボウモアで造った「デヴィルズカスク」でも久しぶりに飲むかな・・・
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