あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

Lindores Abbey Distillery(リンドーズ・アビー・ディスティラリー)

barvirgo2017-03-21

が1,494名のメンバーを募集するそうです。
っていう前にリンドーズ・アビー・ディスティラリーって何処の蒸溜所?って思われた方も多いと思いますが、今年の8月1日にオープンする新しくてある意味最も古いスコットランドウイスキー蒸溜所です。
というのもこの蒸溜所、ウイスキー好きの方なら聞いたことがあるかもしれないスコッチウイスキーに関する記録として最も古い1494年のスコットランド王室会計(財務)記録、「修道士ジョン・コーに麦芽8ボルを与え、アクア・ヴィテ(acqua vitae)を造らしむ・・・」、このアクア・ヴィテが今で言うウイスキーで、記録にある修道士ジョン・コーの居た修道院がリンドーズ・アビーなのです。
なのでおそらく1494年当時ウイスキーを造っていたであろう場所がリンドーズ・アビーだと言われており、この場所をスコットランドではthe spiritual home of whiskyとかBirthplace of Scotchと言っています。
スコッチウイスキー誕生の地ってところでしょうね。
しかし、このスコッチウイスキーにとって歴史的にも大事なリンドーズ・アビーは1559年、スコットランド宗教改革の指導者ジョン・ノックスの命令により破壊され廃墟になっていました。
しかし、1913年にご先祖が廃墟となったリンドーズ・アビーを所有する事になったAndrew McKenzie Smith(アンドリュー・マッケンジー・スミス)氏が約3年半ほど前からここに蒸溜所を建てジョン・コーのウイスキー復活を進めてき、ついに今年の8月オープンというところまで漕ぎ着けたそうです。
という事でここまで読んで頂くと何故1,494名のメンバーを募集するのかご理解頂けたんじゃないかと思います。
1494年、最古の記録に引っ掛けたんでしょうね。
でこの募集するメンバー「The1494」、これは入会金500ポンド日本円にして約7万円、幾つかある特典を紹介すると最初にリリースされる500mlアルコール度数40%のアクア・ヴィテ(ニューメイクスピリッツでしょう)、それから最初にウイスキーとしてボトリングされる限定1,494本のうちの1本、これは700mlのボトリングでアルコール度数は今のところ未定のようです。
後は今後リリースされる限定品等の優先購入件が与えられるとか、オンラインショップやヴィジターセンターでの買い物は常時10%オフといったサービスが受けられるそうです。
それともう1つ、これは「Entry into our cask ballot to win a 200L cask of Lindores Abbey Single Malt」って書いてあるので当たればでしょうがウッドフォードリザーヴの200リットルの空き樽で熟成させた原酒の権利が早くて3年後に与えられるそうです。まあ当たらないでしょうが・・・
あと実は、60ポンドでアクア・ヴィテが貰えたりオンラインショップでの買い物が10%オフになったりするメンバーシップもあったりします。
というわけで気になった方はこちらリンドーズ・アビー・ディスティラリーのメンバーシップページをご覧下さい。
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