あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 本物かどうかも分からんけれど・・・

barvirgo2018-02-01

「Malt Mill(モルトミル)」の1959年蒸溜10年物5clミニチュアボトルが scotchwhiskyauctionsというオークションサイトに出品されています。
映画「The Angels' Share(天使の分け前)」の題材にもなった伝説のラガヴーリン第2蒸溜所のシングルモルトウイスキー、そのミニチュアボトルだというのです。
これが果たして本物か?
正直当時(1962年以前)の蒸溜所スタッフ以外誰も「モルトミル」を飲んだことがない筈なので誰もこれが本物であると証明出来ず、後は出品者の話を信じるかどうかにかかっているという微妙なミニチュアボトルなのです。
因みに現在ラガヴーリン蒸溜所のオーナーであるディアジオ社曰く、モルトミルがシングルモルトウイスキーとしてボトリングされた記録は一切無く、あるのは閉鎖した年の最後の蒸溜をした時のニューメークを入れたサンプルボトルがあるのみだそうです。
ただ出品者の話では1990年代にアイラ島ボウモアの街で出会った元ラガヴーリン蒸溜所のスタッフが「モルトミル」のサンプルボトルを所有していて、それを20ポンドで譲り受け、その中から4本をUK Mini Bottle Clubのメンバー向けにインデペンデントボトラーのジェームス・マッカーサー社がボトリングして発売されたものが今回の「モルトミル」なんだそうです。
なのでこの出品者の話を信じてこの小さな5cl入りのミニチュアボトル、幻の「モルトミル」を飲んでみたいか?
オークションの最低入札価格は1,500ポンド日本円にして約23万円、本物かどうかも分からないうえ1ショットにも満たないこの量で、それでもきっと多くの人がオークションに参加するんでしょうね・・・
そしてどうせ誰かが落札するなら、俺はこの「モルトミル」を飲んでやるという方に落札してもらいたいものです。
という訳で最後に、このオークションは今月4日まで、こちらのサイトで入札できます。
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