あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 Glenugie distillery(グレンアギー蒸溜所)の

barvirgo2018-03-21

最後の遺構(ウェアハウス)がこの2〜3ケ月のうちに壊されてしまうそうです。
といってもグレンアギー蒸溜所自体ご存知の方も少ないと思いますが、あるじが好きだったシングルモルトスコッチウイスキーを造っていた蒸溜所で、当時シングルモルトウイスキーとしてリリースされたことはなく、ブレンデッドウイスキー「ロングジョン」の原酒を造る蒸溜所の1つしてアバディーン近郊ピーターヘッドで1983年まで操業してました。
しかし、1980年代のウイスキー不況で皆さんも聞いたことのあるポートエレンやブローラ蒸溜所などと同様に閉鎖されてしまったのです。
特に1983年は多くの蒸溜所が閉鎖された年でした。
そして閉鎖後に蒸溜所は北海油田の会社に売却され、蒸溜所の設備は撤去され、その建物も殆ど取り壊されウェアハウス(貯蔵庫)だけは残っていたんですが・・・
それもついにこの度取り壊される事が発表されたのです。
まあ蒸溜所自体が再開されることがないのは分かっていましたが、グレンアギー蒸溜所の名残りが全て無くなると聞くと、あるじなんかは特に好きなシングルモルトウイスキーの1つでもあったので、一抹の寂しさを感じてしまうんですよね。
そしてここ数年は世界的にウイスキー業界好況で、スコットランドをはじめアメリカ、アイルランド、日本やまた世界中の国々で新しいウイスキー蒸溜所が誕生していて楽しみでもあるんですが、今回のニュースを聞いて思ったのは60年代70年代もウイスキー業界は活況を呈していて、それで多くの蒸溜所も誕生し、その反動のように80年代に入って沢山の蒸溜所が消えていったので、これからウイスキーを世に送り出すんだという蒸溜所の皆さんには末永く愛されるウイスキー造りをお願いしたく、何年か後に今回のようなあの蒸溜所が無くなったとか壊されたとかという悲しい事にならないよう頑張って頂けたらと思います。
時代は繰り返されるとよく言いますが、悲しい事は繰り返されない方が良いに決まってますからね!
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