あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

2019 世界のウイスキー販売量など・・・

はてさて今年のお酒の販売量はどうなる事やらって感じですが2019、昨年の酒類の販売量(100万ケース以上/1ケース9リットル換算)がランキング形式で発表されました。
で、全て紹介するのは大変なので、とりあえずあるじの専門ウイスキーを中心に紹介させて頂きます。
ただその前に世界で一番販売量が多いお酒も紹介、といっても言わずもがな、もう10数年以上世界一の販売量を誇っている「JINRO」、韓国の焼酎です。
但し、日本でよく見る黄色いラベルの「JINRO」はあくまで日本向け商品で、まあ日本でも多少は販売されていますが殆ど国内流通がメインの「JINRO CHAMISUL」で昨年の販売量が8,630万ケース、販売量第2位の「マクダウェルNo.1」が3,070万ケースなので3倍近く売れているのです。
韓国人の皆さんの肝臓ってどうなっているのか?相当頑丈なんでしょうね・・・
って言うか1位の「JINRO」もそうですが、第2位の「マクダウェルNo.1」にしてもほぼ自国内(ドメスティック)だけの流通なので、データとしてはちょっと微妙だとは思います。
という訳で、それではウイスキーに目を向けて見ましょう。
下記に昨年のウイスキー販売量ベスト30のランキングが分かる図を貼ったのでご覧下さい。
ウイスキーの販売量は100万ケース単位、先にも書きましたが1ケース9リットル換算、要は昔ながらの750clのボトルが12本で1ケースと計算しているので、実際に販売されているケース数とは若干違ってしまいます。
なにしろ現在世界的に(北米を除き)多いのは700clのボトルだからです。
なので販売量、他で発表されるものと違うってこともあるようですが、あるじは毎年こちらの発表を利用しているのでこちらを使って最近のウイスキーの動向が少しでも分かればと思っています。
でベスト30、相変わらずインドのウイスキーが強いです。
ほぼ国内流通のみにも拘らず、14ブランドがランキング入りをしているのです。
しかも上位4位までを独占、第5位にやっと世界No.1スコッチ「ジョニーウォーカー」が入るといった状況です。
因みに「ジョニーウォーカー」は5年前の2015年を見ると、当時は第3位の販売量を誇っていたのが分かります。
そしてそこからワールドワイドで販売しているにも拘らず、あまり販売量が増えていないのも分かるのです。
なので最近ディアジオが、「ジョニーウォーカー」に凄く力を入れているのも分かるような気があるじはするのです。
また上位4位まで独占しているインドのウイスキーではありますが、実はベスト30に14ブランドというのは以前より減っているのです。
インドのウイスキーを押しのけて何が販売量を伸ばしてきたか?
そう、ジャパニーズウイスキーです。
なんとジャパニーズウイスキー3ブランド、サントリーの「角」に「トリス」、そしてニッカウヰスキーの「ブラックニッカ クリア」が世界のウイスキー販売量ベスト30に入っているのです。
以前は「角」だけでしたが2016年の販売量で「ブラックニッカ」が入り、そして昨年の販売量で「トリス」もベスト30圏内に入ってきたのです。
そしてジャパニーズ3ブランドはどれも殆ど国内流通のウイスキーなのでハイボール等で飲まれる事が多いのでしょうが、確実にウイスキーが日本国内に定着して飲まれる様になってきたんだと、驚きとともに嬉しくもなってしまいました。
あとあるじが凄いなと思ったのはサントリーの力で、5年前の「ジムビーム」を買収したばかりの頃の販売量が740万ケースだったのが、昨年は1,040万ケース、なんと300万ケースもこの5年で伸ばしているのです。
これは同じアメリカのウイスキージャックダニエル」がこの5年で120万ケースの伸びなので、何れは「ジムビーム」が「ジャックダニエル」を抜いてもおかしくないんじゃないかと思うんですよね。
などなど他にも色々ありますが、とりあえず世界のウイスキーの販売量から見える現状とあるじが感じた事など紹介しました。
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