あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 「トロワリビエール」の

barvirgo2007-06-07

セミナーを、一昨日受けてきたのですが、3日(日)に参加した「サトウキビ酒フォーラム2007」のフォロー研修のようで、楽しかったです。
基本的には3日(日)に聞いた話と一緒だったのですが、スライド映像や資料等もあり、より詳しく「トロワリビエール」について教えて頂いた感じでした。
で、あるじはそんなに詳しく説明できませんが、ここで簡単に「トロワリビエール」について説明したいと思います。
まず、「トロワリビエール」というのは、ラムです。              (写真は「あるじの店」にある1996年物です)
カリブ海に浮かぶマルティニーク島という、フランスの海外県になる島で造られています。
ラムの原料はサトウキビなので、当然このラムもサトウキビから造られていますが、通常多くのラムがサトウキビを搾った後の廃糖蜜(モラセスと言うそうです)から造られるところ、こちらのラムはサトウキビを搾って取れる搾りたてジュースを使って造られます。
因みに廃糖蜜を使って造られるラムは、「アンデュストリアルラム(インダストリアルラム)」と言われ、ラムの総生産量の99%以上を占めるそうです。
そして、サトウキビ絞りたてジュースで造られるラムは、「アグリコールラム」と言われ、ラムの総生産量に1%以下なんだそうです。
但し、マルティニーク島では比較的多く「アグリコールラム」が造られているようです。
また、マルティニーク島が1996年に、フランスのAOC(原産地統制呼称制度)*1と認められた為、その厳しい検査をクリアした「トロワリビエール」もAOCラムと認められているそうです。
本当に話を聞いてみると、ただマルティニーク島で造られたものがAOCと認められる訳ではなく、かなり厳しい審査を受けて、それに通らないと駄目なんだそうですよ。
そして、ラムでAOCが認められているのは、マルティニーク島だけだそうです。
後、話としては、この「トロワリビエール」と「ラマニー(ラム)」を熟成している貯蔵庫が2000年に火災を起こしている為、どうしても古いビンテージは少なくなってしまっているそうです。
などなど色々お話は伺ってきたのですが、全てをここには書けないので、これで「トロワリビエール」の説明を終了とします。

*1:アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ(Appellation d'Origine Contrôlée)は、フランスの農業製品、ワイン、チーズ、バターなどに対して与えられる認証であり、製造過程及び最終的な品質評価において、特定の条件を満たしたものにのみ付与される品質保証である。フランスの法律では、AOCの基準を満たさないものは、AOCで規制された名称で製品を製造または販売することが違法とされる。フランスの原産地呼称委員会が管理している。byウィキペディア