あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 「アクアヴィット」って何?

と、昨日お客様に聞かれました。
なので、約3年前ぐらいにも書いたのですが、多分誰も覚えていないでしょうし、ご覧になられていない方も沢山いらっしゃると思うので、今日は「アクアヴィット」について簡単に説明したいと思います。
アクアヴィット」は、北欧で造られているスピリッツ(蒸留酒)です。
因みに「アクアヴィット」はノルウェーで「Aquavit」、デンマークでは「Akvavit」、スウェーデンでは両方の表記を使っています。
これは、蒸留酒を意味するラテン語の「Aquavitae」(アクアヴィテ:生命の水) からきているのだと思います。
で、15世紀には「アクアヴィット」に関する記録があるそうなので、すでにその頃から造られていたようですね。
そして当時はドイツから輸入したワインを原料に造られていたそうですが、16世紀になるとドイツワインの生産量が減ったので原料を穀物に切り替え、18世紀には寒冷地栽培に適したジャガイモが北欧に普及したので、それを原料にするようになったようです。
な訳で、主原料はジャガイモですから北欧の芋焼酎みたいなものですね。
しかし、ただジャガイモを主原料にしたスピリッツでは芋焼酎と変わらなくなってしまいますから、さすがにただ蒸留するだけではなく、蒸留液のアルコール度数を調整して、それからハーブ類を加え再度蒸留をしているそうです。
この造り方はGINとも似ていますね。
で、再度蒸留する際に加えられるハーブですが、もちろん国やメーカーによって 違うのですが、共通しているものに「キャラウェイ」(ヒメウイキョウ)があります。
また、その他で使われることが多いハーブに、「クミン」「カルダモン」「フェンネル」などがあるようです。
そしてハーブに由来する香りがあるので、「ハーブスピリッツ」と呼ばれたりもしているそうです。
それと一般的には樽熟成はしないらしいのですが、中には樽熟成しているものもあります。
と、以上「アクアヴィット」についての説明でしたが、「あるじの店」ではお客様に なかなか飲んでもらえません。
まっ、うちに限らないのかもしれませんが、昨日のお客様のように、まだまだ認知度が低いのかもしれませんね。
結構色んな種類があって、結構美味しかったりもしますから、GIN好きの方などには是非飲んでみて欲しいお酒です。
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