あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 The Lost Distillery Company(失われた蒸溜所会社)

barvirgo2013-06-20

という会社がスコットランドに誕生しました。
ここ100年近くの間にスコットランドでは100近いウイスキー蒸溜所が閉鎖されるなど消えて無くなっているのです。
その消えて無くなったウイスキー蒸溜所の味わいを今に甦らせようと誕生したのが、The Lost Distillery Companyだそうです。
Scott Watson(スコット・ワトソン)氏とBrian Woods(ブライアン・ウッズ)氏という元ディアジオで働いていた2人で立ち上げたそうです。
そしてスコッチウイスキーのエキスパート、Michael Moss(マイケル・モス)氏の協力を得て、失われた蒸溜所が当時どんな大麦を使い、どんなスティルで蒸溜したかなどの情報を集め、その味わいについてもリサーチし、それらの蒸溜所の味わいに近くなるよう現在手に入る原酒をブレンドし、リクリエイト(再現)するのだそうです。
そしてワトソン氏もウッズ氏も、全く同じ味わいを再現出来るとは考えてなく、現代的解釈で、当時に思いを馳せて飲んでもらえればと思っているそうです。
凄く良い考えですよね。
確かに蒸溜所は無くなっているんですし、こうしたアイデアでそれら失われた蒸溜所のウイスキーの味わいを再現してもらえれば、それらの蒸溜所の名前なりちょっとした情報なりを見ながら、こんな味わいのウイスキーを造っていたのか!とか、100年以上前の人達はこんなウイスキーを飲んでいたのか!と、確かに感慨深いものがありますものね。
で、最初にリリースを予定しているのが写真の2種類で、Stratheden(ストラスエデン/1829〜1926)とAuchnagie(オーナジィ/1812〜1911)で、年内中の販売を考えているそうです。
またThe Lost Distillery Companyでは現在20の閉鎖蒸溜所のウイスキーを再現出来る権利を得ているそうで、向こう6年掛けそれら20蒸溜所のウイスキーを販売する予定だそうです。
そして1蒸溜所あたり800ケース前後と数は多くないのですが、1本あたりは40〜45ポンドと考えているそうなので、価格としてはさほど高くなく100年近く前のウイスキーの味わいが楽しめると考えると、凄くお得な感じがして、是非この会社には成功してもらいたいとあるじ思いました。
だって実際に100年近く前のウイスキーを飲もうと思うと、先ず手に入れるのも大変ですし、そんなウイスキーを置いているバーがあったとしても1杯幾らかかるか分かりませんからね。
そう考えたらこの会社のウイスキーって夢があるし手頃だし、ホント応援したくなりません?
あるじ応援したいし、飲んでみたいです。
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