あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 年数表記に拘るグレンギリー

barvirgo2014-08-14

ここ数年のウイスキーブームのおかげで嬉しい悲鳴といっては何ですが、世界的にウイスキーの樽が不足してきて、それは新たに原酒を詰める樽が少ないということだけでなく、たくさん売れた事による長期熟成原酒の減少も招きました。
そしてその為に「10年」だ「12年」だという年数表記されたウイスキーのリリースが減り、最近では年数表記の無いノーエイジステートメント(NAS)のウイスキーが数多くリリースされるようになっています。
まあウイスキーは仕込んだら直ぐ売れるというものではないのでそれは仕方ないですね。
で、そんな中年数表記に拘り、今年から「15年」「16年」「17年」「18年」と熟成が進むとどう変化するのか?4年間毎年1年おきにリリースする事を決めたのがグレンギリー蒸溜所です。
東ハイランドにあるシングルモルトウイスキー蒸溜所で、ビームサントリーの子会社、モリソンボウモア社が所有する蒸溜所でもあります。
マスターブレンダーはレイチェル・バリー女史、その女史曰く「グレンギリーのハウススタイルというものを知ってもらいその成長を知ってもらいたい」そうです。
要は同時期に蒸溜した原酒も年数を経ることで、確かに同じウイスキーなんだけれど変化しているなというのを感じてもらいたいようですね。
ただ15年物、16年物というのではなく、同時期に蒸溜した原酒だからこそより熟成の違いがより分かるという事で、一度にリリースするのではなく1年毎のリリースなんですね。
ちょっと面白そうです。
因みに第1弾の「15年」はノンチルフィルターのアルコール度数51.9%、限定12,000本で今月から世界中で販売するそうです。
そしてこの事は、定番商品で年数表記は難しくても限定であれば年数表記のウイスキーをリリースするのも難しくないんだなという事でもあるんですよね。
あと気になるのは世界中で販売するとなってはいますが、日本のサントリーはどうも自社系列の蒸溜所のウイスキーのわりには日本での販売に力を入れていない気がするので、このシリーズ(因みにRenaissance Collectionといいます)を日本で発売してくれるのか?って事です。
出来る事なら発売して欲しいんですけどね〜・・・

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