あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 Jim Beam Kentucky Dram(ジムビーム ケンタッキードラム)

barvirgo2015-06-12

さて、昨年11/1の「小言」でも一度書きましたが、ついに禁断のウイスキーをビーム・サントリーが発売します。
なんて書くとビックリされるかもしれませんが、ある意味そう思っても構わないぐらいそうくるか!ってウイスキーなので、あるじのような古いバーテンダーはちょっとショックを感じてしまっています。
ウイスキーのマーケットは、海外のメーカーからすると確かに今でもアメリカがナンバーワンです。
そしてアメリカではここのところバーボンを含め、自国アメリカのウイスキーが人気を伸ばしています。
昨年のスコッチウイスキーの売上げはアメリカでは確か前年比9%のマイナスだったので、少しでもアメリカの人達が好む味わいにしようとしたのか、今年になってバーボンぽい味わいが感じられるスコッチウイスキーをリリースしたメーカーもありました。
まあそこまでは分からないではないのですが、ビーム・サントリーはさらに一歩先を行きます。
バーボンウイスキー、ジムビームにシングルモルトスコッチウイスキー、アードモアをブレンドしたウイスキーをリリースするのです。
もうバーボンでもスコッチでもないウイスキーの誕生です。
まあ確かにシングルモルトスコッチウイスキーの原酒を使用したジャパニーズウイスキーがあるので、バーボンとスコッチをブレンドしてもいいじゃないかという意見もあると思うのですが、ジャパニーズウイスキーは基本スコッチウイスキーと同じ原料、同じ製法を取り入れているのでブレンドしても喧嘩をしない気がするのです。
しかしバーボンとスコッチ、しかもスコッチはアードモアというハイランドではかなりピーティーシングルモルトをジムビームに合わせるのです。
果たして原酒同士喧嘩せず、バランスの取れた味わいになっているのでしょうか?
またアメリカでは大丈夫なんでしょうが、スコットランドの人達がこのウイスキーの事を聞いて許してくれるんでしょうか?
あるじ的にも複雑な心境です。
まあそんな今までに無いブレンデッドウイスキーが「ジムビーム ケンタッキードラム」です。
今回の発表では来月から免税店で販売されるそうなので、気になる方は海外に行かれる方にでも頼んで、入手してみては如何?
飲んでみたら思いの他美味しいって事もありますからね。

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