あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 去年は「山崎シェリーカスク2013」でしたが・・・

Jim Murray's Whiskey Bible 2016 (Jim Murray's Whisky Bible)
今年はカナディアンウイスキーの「Crown Royal Northern Harvest Rye(クラウンローヤル・ノーザンハーベスト・ライ)」でした。
これはジム・マーレイ氏が毎年リリースしている「WHISKY BIBLE (ウイスキーバイブル)」というジム・マーレイ氏が世界中のウイスキーテイスティングして、テイスティングノートを書き、香りや味わい余韻等の点をつけ、どんなウイスキーかある程度飲まなくてもこれを読めば分かるよ的なウイスキー選びの参考になる本で、World Whisky of the Yearに選ばれたウイスキーです。
それぞれのウイスキーに点数をつけている事もあり、一番高得点のウイスキーをWorld Whisky of the Yearに選んでいるそうです。
但し、これはあくまでジム・マーレイ氏の得点で、氏が一番だと思ったものを選んだだけだとあるじなんかは思っていたんですが、昨年はこれが「山崎シェリカスク2013」だったというだけで、日本では何故か「山崎シェリカスク2013」が世界一に選ばれた選ばれたと騒ぐ方が多かったように思います。
マスコミもあるじ的にはWWA(ワールドウイスキーアワード)やISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)の最高賞の方が価値は高いと思うのですがそれは取り上げず、1年前は「マッサン」ブームだった事もあってかこの「ウイスキーバイブル」でのWorld Whisky of the Yearを取り上げたんでしょうね。
そして今年は先にも書いたとおり「クラウンローヤル・ノーザンハーベスト・ライ」というカナディアンウイスキーが選ばれました。
カナディアンウイスキーでWorld Whisky of the Yearに選ばれたのは今回が初めてだそうです。
なので今度はカナディアンウイスキーが盛り上がるかもしれませんね。
ただ、ここ数年のジム・マーレイ氏の評価について感じるのは、もちろん本当にそれぞれのウイスキーを自分なりの基準で点をつけているとは思うのですが、スコッチ以外のウイスキーに対して点が甘くなっている気がしてならないのです。
ウイスキー業界全体を盛り上げようとどこかで思っているのかもしれませんが、アメリカンライが一番だったり、ジャパニーズが一番だったり、今回のようにカナディアンが一番だったりと、同じウイスキーとはいえ結構味わいの方向性が違う物が上位に来るのはあるじ的には違和感を覚えてしまうんですよね。
勿論だからと言って「クラウンローヤル・ノーザンハーベスト・ライ」が悪いということではなく、本当にそうなのか?それともカナディアンを応援するのと他の地域も頑張れ的な要素もあるんじゃないかと思ってしまったりするんですよね。
そしてもう1つは、仕方ないのかもしれませんが新しくリリースされたウイスキーが得点上位に来ており、それも最近の傾向として世界的にリリースされているものが少ないので、上位のウイスキーはどんな味わいなんだろうと思っても、飲むことが出来ないので残念です。
などなど、今回最新版「ウイスキーバイブル」でのWorld Whisky of the Yearに「クラウンローヤル・ノーザンハーベスト・ライ」が選ばれたという記事を見た、あるじの感想なのでした。

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