あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 no-age-statement(年数表記無し)から

barvirgo2016-09-21

young age statement(若い年数表記)のウイスキーへ、スコッチウイスキーの各メーカーは舵を切りはじめているそうです。
度々ここでも書いていますが、今世界中でウイスキーの需要が伸びています。
特に伸びているのはアイリッシュウイスキーで、ジャパニーズウイスキーも着実に認知され人気が上がってきています。
そんな中スコッチウイスキーはここ4〜5年は少し落ち込んでいましたが今年の上半期はそれも回復、売上げは再び伸びはじめているそうです。
ウイスキーの人気が高まる、本当にこの点に関してはあるじもとても嬉しく感じています。
なので当然ウイスキーを生産している各メーカーも喜んでいる筈ですが・・・
ウイスキーは造っても直ぐ売る事が出来ません。
まあ最低で3年、そして場合によっては10年20年と待たなければならないのです。
なので現在の需要を予想して生産していたウイスキーメーカーは殆ど無く、原酒不足から若い原酒と長期熟成の原酒を上手く組み合わせ年数表記のないウイスキーがここ数年はリリースされることが多くなっていました。
年数表記をする場合は最低年数を表記しなければいけないので、あまり若い年数表記だと熟成が長い方が美味しいと思われがちなウイスキーが売れないのではと各メーカーが懸念して年数表記を止めてしまっている訳です。
ウイスキーが売れるのは嬉しいのでしょうが売るものが無いとも言えないので各メーカー、嬉しさの中にも結構苦労がありそうです。
そんなここ数年の年数表記無しのウイスキーが多くリリースされるようになっていたスコッチウイスキー業界、年数表記無しというのは飲み手の方に分かり難いというのを感じたのか、若い年数でも表記しようという流れが出てきたそうです。
そのひとつのきっかけが写真の「ラガヴーリン8年」であり、日本ではリリースされていませんが「ボウモア9年」だったりするそうです。
要は若くてもその価格にあった美味しさがあれば、年数が分からないより受け入れてもらいやすいという事に各メーカーが気がつきはじめたそうなのです。
なので来年以降は一桁台の年数表記のスコッチウイスキーがもっとリリースされるようになるそうです。
まああるじ的には年数表記が有ろうと無かろうと味わいと価格のバランスさえ取れていればどっちでも構わないんですけどね・・・

にほんブログ村