あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 カルバドス

昨夜お見えになったお客様に、カルバドス(Calvados)」の事を聞かれたので、今日のテーマも「カルバドス」にして見ました。
で、「カルバドス」はどんなお酒かと言うと、フランスのノルマンディー地方にあるCalvados県で造られる(一応)リンゴのブランデーとなっています。
但し「カルバドス」という名称を使うためにはただカルバドス県で造られるだけでは駄目で、カルバドス県で造られて2年以内のシードル(リンゴから造られる発泡性の醸造酒)を蒸留したものだけが「カルバドス」と名のれます。
また上で少しふれましたが、一応リンゴのブランデーではあるのですが、実は「洋ナシ」を加えて造られているものもあります。
例を挙げると、カルバドスAOC(カルバドスの原産地呼称統制法)というのがあるのですが、そこで「カルバドス・ドンフロン(Calvados Domfront)」というのに分類されているものがあります。
これはドンフロン地区の原料を使い、30%以上の洋ナシを混ぜて蒸留するのが条件になっています。
なので「カルバドス」は、リンゴのブランデーではありますが、リンゴだけから造られるブランデーではないという事になるんですよね。
又、「カルバドス」以外のリンゴのブランデーは、「オード・ヴィー・ド・シードル(Eau-de-Vie de Cidre)」と言います。
以上簡単(にしたつもり)ですが、「カルバドス」の説明とさせて頂きます。