あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 Hybrid Edition 1

barvirgo2012-09-19

というウイスキーが今月英国で発売になりました。
これは、元クーリー蒸留所(アイルランド)のマネージングディレクター、Jack Teeling(ジャック・ティーリング)氏が新たに立ち上げた会社Teeling Whiskey Coがリリースするウイスキーです。
そしてなんといってもその特徴は、新たなカテゴリーのウイスキーということだそうです。
で、その第1弾ということで「Hybrid Edition 1」と名づけられ発売されたのですが、実はこのウイスキーウイスキー好きで特にアイラモルト好きの方なら覚えていらっしゃる方もいるかも知れませんが、5〜6年前に日本でも発売された「ブルイックラディケルティックネイションズ」*1をさらに熟成させたものなのです。
というのも、ブルイックラディ蒸留所ではこの「ケルティックネイションズ」を第9弾まで出す予定でいたのですが、SWA(Scotch Whisky Association/スコッチウイスキー協会)がこれを認めず、ブルイックラディではその後のシリーズを出すことが出来なくなっていた為、「ケルティックネイションズ」の原酒を提供したクーリー蒸留所の元マネージングディレクターが引き取り、スコッチでもアイリッシュでもない新たなカテゴリーのウイスキーとして今回改めてリリースしたのです。
そして、今回はスコッチとアイリッシュのブレンデッドという形ですが、今後は世界中の蒸留所からウイスキーの原酒を集め、ワールドワイドなブレンデッドモルトウイスキーを提供しようと考えているそうです。
ちょっと面白い考え方ですよね〜・・・、まっ!日本では皆さんが知らないだけでスコッチの原酒を混ぜているジャパニーズウイスキーがあり、それがジャパニーズウイスキーとして認められていますが、さすがSWA、アイリッシュを混ぜたらウイスキーとして認めないんですね!
そして、その時は民族の繋がりとしての「ケルティックネイションズ」だったのでしょうが、それを進化させて今後は世界中のモルトウイスキーブレンドしてリリースしようと考える、ホント良いですよね〜・・・
使える原酒のレパートリーが増えれば、きっと良いブレンデッドモルトが造れるでしょうし、生産量が増えれば日本でも飲めるようになると思うので、ジャック・ティーリング氏には是非頑張って頂き、新たな美味しいウイスキーをたくさんリリースしてもらいたいと思います。
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*1:1994年蒸留のブルイックラディとポートチャーロット、そしてクーリー蒸留所のシングルモルトをヴァッティングしたブレンデッドモルトウイスキー