聞いてきた話の続き、前回はアイリッシュウイスキーについてとブッシュミルズ蒸溜所の創業が何時かなんて話を書きましたが、今回はブッシュミルズの造りについて書いてみたいと思います。
ブッシュミルズ蒸溜所がリリースしているウイスキーはブレンデッドウイスキーとシングルモルトウイスキーですが、蒸留所で製造しているのはシングルモルトウイスキーだけだそうです。
ブレンデッドウイスキーに使うグレーンウイスキーはミドルトン蒸溜所で造られた原酒を買って、ブッシュミルズ蒸溜所に運んでブッシュミルズの貯蔵庫で熟成させているそうです。
そしてシングルモルトウイスキーもブレンデッドウイスキーもブッシュミルズの蒸溜所でボトリングをしているそうです。
それでブッシュミルズのウイスキー造り、先にも書いたとおりブッシュミルズではシングルモルトウイスキーを製造しています。
原料の大麦は100%アイルランド産だそうで、発芽させてモルト(大麦麦芽)にする際ピートは使わず温風乾燥したノンピート麦芽のみを使用するそうです。
それで糖化・醗酵(約50時間)の工程はスコッチやジャパニーズのシングルモルトウイスキーとほぼ同じ、醗酵を終えて得られるウォッシュ(モロミ)のアルコール度数は約8%だそうです。
で、このウォッシュをポットスティル(単式蒸溜器)に張り込んで蒸溜をするのですが、スコッチやジャパニーズに多い2回蒸溜ではなく、アイリッシュウイスキーの製造ではポピュラーだった3回蒸溜を今でも行なっています。
なので3回の蒸溜で8%だったウォッシュが20%、70%とアルコール同数を上げていき、最後85%で取り出されるそうです。
そして熟成の為の樽に詰められるのですが、樽詰めする際には加水しアルコール度数63〜64%まで落とすそうです。
そして熟成樽、ブッシュミルズ蒸溜所ではアメリカンオーク樽(ホッグスヘッド樽含む)、スパニッシュオーク樽(オロロソシェリー)、ポートワイン樽、マディラ樽、ラム樽など使っているそうですが樽の使用は3回、入荷したばかりのファーストフィル、1回ブッシュミルズの原酒を入れたセカンドフィル、そして2回ブッシュミルズの原酒を入れたサードフィル、これらをマスターディスティラーが上手に組み合わせて常に変わらぬブッシュミルズの味わいを生み出しているそうです。
以上簡単であまり上手く皆さんに伝えられたか分かりませんが、ブッシュミルズの造り方についてでした。
それと、今回のセミナーでも仰られていましたが、ブッシュミルズ含むアイリッシュウイスキーの知名度などが日本ではまだまだ低い状況です。
世界では今一番伸びているカテゴリーのウイスキーなのに日本では知られていないのは寂しいので、まず皆さんもブッシュミルズはもちろん何か1つアイリッシュウイスキーを飲んで気に入ったらで結構です、こんなウイスキーもあるんだという事を友人・知人等に話して頂けると幸いです。
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