あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

グレンゴイン、アラン、スプリングバンクそしてアイラ −31−

barvirgo2012-07-09

5月3日(木)、さてカリラ蒸留所に到着です。
終に今回のスコットランド旅行で最後となる蒸留所の見学です。
午後1時に予約をしていたのですが、少し早めに着いたので先ずは蒸留所の周りの写真を撮りました。
カリラ蒸留所とこの日午前中に訪れたブナハーブン蒸留所は、対岸にジュラ島が臨め、とても景色の良い蒸留所としても有名なのです。
なので、昔のカリラ蒸留所のスティルハウスはコンクリート壁だったのが、今ではほぼ全面がガラス張りになっていて、スティルハウスからもパップス・オブ・ジュラが望めるようになっているのです。

てな訳で、蒸留所の周りを写真に収めた後に受付です。
蒸留所を改築したと聞いていたのでショップも少しは大きくなっているかと思いましたが、そこは4年半前とは変わっていませんでしたね。
で、そのショップで受付を済ませ、しばらくするとガイドの若い女性の方がお見えになってくれました。
そして蒸留所内の見学です。
やはり先ずは蒸留所の簡単な説明をしてくれます。
カリラ蒸留所はアイラ島最大の蒸留所ですが、その原酒の殆どがジョニーウォーカーなどのブレンデッドウイスキー用に使われていて、蒸留した原酒は全てスコットランドメインランドにあるディアジオの熟成庫に送ってしまっているなんて話をしてくれます。
なので蒸留所の熟成庫に樽は殆ど無いそうです。
そして、その説明の後階段を上っていくと3階部分にミルルームとマッシュハウス兼タンルームがあり、そこから製造工程の説明をしてくれます。

ガラス越しに写真を撮ったので少しボケてしまいましたが、モルトミルはやはり ポーティアス製です。
大きなマッシュタンとウォッシュバック、昨年から今年にかけて拡張した部分というのは、ウォッシュバックの写真に写る緑のドアの向こう側に増築したそうで、見学する上では以前となんら変わらない感じです。
ウォッシュバックの中、醗酵中なのが泡の状態でよく分かります。
また今回の蒸留所見学で幾つかの蒸留所では醗酵がほぼ終わった状態のビア(ウォッシュ)を飲ませてもらえたのですが、カリラでも飲ませてもらいました。
そして階段を下りるとスティルハウスです。

6基の大きなポットスティル(初溜3基、再溜3基)が並ぶ様子はちょっと圧倒されます。

ウォッシュ用とスピリッツ用のセイフ
スティルハウスから見たパップス・オブ・ジュラ(ジュラパプス)
そして一通り見学が終了した後はテイスティングに移ったのですが、その時なんとラガヴリン蒸留所の所長、ジョージーがカリラ蒸留所の所長が忙しいからとわざわざ来てくれたのです。

そして一緒にテイスティングをし、色々と味わいについての解説などしてくれたのですが、たぶんガイドの若い女性(写真左)からしてみれば憧れなんでしょうね、自分達以上に真剣にテイスティングし、話に聞き入っていました。
また、ここカリラ蒸留所でもマザーウォーター(仕込み水)を用意してくれていて、 もちろん頂いてきたので、Virgoに来店しカリラを飲まれるというお客様は、まだマザーウォーター残っていますので宜しければ使って飲んでみてください。
それとここでは帰りのフェリーの時間を伝えていたので、それに間に合うよう終了してもらい、カリラ蒸留所を以って無事アイラ島8つの蒸留所全ての見学を終え、午後3時半のフェリーで島を後にしました。
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