あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 秩父蒸溜所、新商品発表セミナー

barvirgo2013-10-15

昨日は埼玉県の川口で、川口ウイスキーフェスティバルが開催されました。
その中で秩父蒸溜所の新商品を紹介して頂き、その構成原酒も試飲させて頂きました。
で、秩父蒸溜所が今月新たにリリースする新商品は2種類で、1つは先月のモダンモルトウイスキーマーケットで試飲させて頂いた「イチローモルト秩父ザ・ピーテッド」で、もう1つは今回始めて紹介して頂いた「イチローモルト秩父オン・ザ・ウェイ」というシングルモルトウイスキーでした。
この2種類は、今月順次発売になるそうです。
そして昨日のセミナーでは、「イチローモルト秩父オン・ザ・ウェイ」とその構成原酒を3種類、そして「イチローモルト秩父ザ・ピーテッド」とそのニュースピリッツを試飲させて貰い、それぞれについてと秩父蒸溜所の近況等聞かせて頂きました。
という事で、簡単に秩父蒸溜所の新商品についてここで紹介させて頂きます。
まず今回初めて試飲させて貰った「イチローモルト秩父オン・ザ・ウェイ」ですが、こちらは2008年、2009年、2010年蒸溜の原酒をヴァッティングして造られたウイスキーで、2008年はミズナラホッグスヘッド樽で熟成させた原酒を、2009年、2010年はフロアーモルティングしたモルトがメインで、ファーストフィルのバーボンバレルで熟成させた原酒を使用しているそうです。
そしてアルコール度数が58.5%だったのですが、これは蒸溜所でサンプルテストした結果、58.5%が最もミズナラ樽熟成の効果が感じられるアルコール度数だったそうで、加水して58.5%に調整しボトリングしたそうです。
セミナーの前はカスクストレングス(アルコール度数調整をしていない)と思っていたので、ちょっとビックリしました。
そのせいか、試飲の際ちょっと加水して飲んだ時より、加水しないで飲んだ時の方が確かに美味しく感じました。
それから2010年、2009年、そして2008年の順で構成原酒を試飲させて頂いたのですが、秩父蒸溜所の肥土社長も仰っていましたが、2008年蒸留のミズナラホッグスヘッドで熟成させた原酒は、それだけでボトリングして貰いたいほどしっかりした熟成感があり、ミズナラ樽由来の香り味わいがしっかり感じられ、あるじがこの日飲んだウイスキーの中では一番美味しく感じたものでした。
ただ蒸溜所としては、ミズナラ樽熟成の原酒が沢山ある訳ではないので、なかなかそれだけではボトリングし辛いそうです。
そして「イチローモルト秩父ザ・ピーテッド」は昨年に続くセカンドリリースですが、昨年がピートの焚きこみ加減を数値で表すフェノール値が50ppmだったのが、今年は59.6ppmと秩父蒸溜所で使っているピーテッドモルトの中で最もフェノール値の高い3年熟成の原酒が使われているそうです。
で、こちらは熟成樽がバレル11丁、ホッグスヘッド4丁、パンチョン2丁、ポートパイプ1丁と複数数種類使っているそうで、スモーキーなだけじゃないバランスの取れたピーテッドウイスキーでした。
因みにあるじの個人的感想では勿論口にした時もスモーキーさを感じたのですが、暫くして口の中に広がる余韻の方に、よりスモーキーさを感じました。
そして新しく発売されるこれら2種類のウイスキーの両方とも、勿論若い感じのモルティ感もありつつ、しかし年数の割には充分な熟成感も感じられるウイスキーだと思いました。
なので是非皆さんにも飲んで頂きたいウイスキーだと思いました。
因みにVirgoでも仕入れる予定なので、購入されない方は飲みに来て下さい。

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