あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 グレンロセス テイスティングセミナー

barvirgo2014-11-12

に昨日行って来ました。
前回のセミナーには参加出来なかったので、今回どんな話が聞けるのか楽しみに行って来ました。
そして今回はシングルモルトウイスキーセミナーによくある蒸溜所の歴史は殆ど触れず、グレンロセスが拘っているポイント、狙っている味わいについてテイスティングしながら解説してくれるというもので、とても良いセミナーだと感じました。
確かに蒸溜所の歴史なんて本や資料、ネットで今や簡単に分かりますからね。
それよりどういう拘りがあったり、どんなウイスキー造りをしているのかの方が大事だったりしますものね。
そんな訳でグレンロセスについて、昨日の話は全部書けないのでその一部を紹介します。
因みにグレンロセス蒸溜所はスコットランドのスペイサイドに在り、エドリントンというマッカランやハイランドパークといった蒸溜所も所有するグループ企業傘下の蒸溜所で、シングルモルトウイスキーを造っていますが、その95%はブレンデッドウイスキー用で、5%のみがシングルモルトウイスキーとしてボトリングされリリースされるそうです。
また5%のうち3%がハウススタイルのシングルモルトウイスキーで、2%がヴィンテージウイスキーとしてリリースしているそうです。
そしてエドリントングループ傘下の蒸溜所なので、ウッドポリシーはマッカラン蒸溜所などと同じだそうです。
なのでシェリー樽をメインに使用しているそうですが、マッカランがヨーロピアンオークのシェリー樽がメインなのに対し、グレンロセスアメリカンホワイトオークのシェリー樽をより多く使っているそうです。
それとグレンロセスでは熟成年数というものも大事だと考えてはいますが、それ以上にどんな樽でどうな熟成がされたのかに重きをおくそうで、なので年数表記ではなくヴィンテージ表記にし、それぞれのヴィンテージの原酒が良い熟成状態になったと判断したらボトリングしリリースするそうです。
なのでボトリングした時に熟成年が決まるので、ボトルのラベルを見ればその年数が分かるようにはしているそうです。
最初から10年とか12年物を造ると決めている訳ではないんですね。
それとグレンロセスの拘りはノンピート、ノーカラーリング、ノンチルフィルターだそうなんですが、アルコール度数43%でノンチルフィルターのウイスキーとはどういうことなんだろう?と話を聞いていたら、チルフィルターは冷却濾過という意味ですから通常ならマイナス4〜5度ぐらいまで冷却して濾過にかけるところ、グレンロセスはそこまで冷やさずプラス4〜5度程度で濾過をするのだそうです。
あるじは科学者じゃないので「ふ〜ん!」といった感じですが、そう言うのですからそういう事なのでしょう。
それともう1つグレンロセスシングルモルトウイスキーとしてリリースする事を決めるのは現在エドリントングループではなく、そのブランド権を取得したBBR(ベリー・ブロス&ラッド社)で、BBRがエドリントンに対してグレンロセスにこうした原酒を造って欲しい、こうしたシングルモルトをリリースしたいというようなリクエストを出しているそうです。
で、どんなリクエストなのかというと、気分が高揚するようなこれから頑張ろう的なウイスキー、またリラックス出来るウイスキー、そして皆で会話を楽しみコミュニケーションがとれるようなウイスキーを造って欲しいという3つのリクエストを出しているそうです。
なのでリリースされているグレンロセスはそれぞれのリクエストにあった熟成をしたと判断した時にボトリングされたようです。
などなどまだまだ聞いてきた話しは沢山あるのですが、また長くなってしまうので今回はここまで、続きはお店で! ではでは

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