あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 パフューミーってどんな香り?

barvirgo2015-03-09

というようなことをお客様に聞かれたり、また新商品のウイスキーが発売された時のテイスティングノートにパフューミーと書いてある事があります。
お客様に聞かれた時は、他のバーでこのウイスキーはパフューミーだと説明されたが分からなかったのでうちで聞こうと思ったそうですが、正直あるじも分かりません。
時々使われているのは知っていましたが、表現としておかしいと思っているのであるじ自身は使った事がありません。
それはパフューミーというのが香水のような香りという意味であるならば、それはどんな香水なんだ?と思うからです。
まだ「シャネルの5番」の香りだと言ってくれれば想像出来なくもないですが、パフューミーですからね。
人それぞれが思う香水の香りは違うでしょうから、それでは相手にどんな香りがするのか伝わる訳はないのです。
ウイスキーは味はもちろん香りを楽しむお酒なので、どんなウイスキーなのかメーカーがテイスティングノートを公開したり、バーテンダーがお客様にこんな香りがしますと説明するのは大事だとは思いますが、伝わらなくては意味が無いのです。
パフューミーもそうですが、実はピーティーという表現も曖昧で、よく使われてはいますが正しく伝わっているかは微妙です。
他にもトフィやランシオ香などマニアな方には通じるかもしれませんが、普通の生活をしている方には先ず通じないと思うのです。
またテイスティングノートに沢山香りや味わいについて書いてあるものがありますが、確かにそれだけ複雑な味や香りがあったとしてもそれを感得出来る人は僅かだと思うので、あるじが思うのはそのウイスキーの特徴的な香りや味わいで誰もが知っている表現で2つか3つを初めて飲まれる方には説明すれば良いのかなと思っています。
後はそれぞれウイスキーを飲まれた個々人が、こんな香りだこんな味わいだと感じて楽しんでくれればと思います。
なのでお酒を提供する側は、格好つけたり複雑な表現をするのではなく、飲み手に伝わる表現をしてもらいたいと思います。
なにしろ色々感じられるようになるとウイスキーは楽しいのですが、最初から複雑だったり分からない事言われたら飲む気にもならないでしょうからね。
因みに写真の「サンティス モルト」、あるじがお客様に説明する時はいぶりがっこと言っています。で飲んで頂くと結構納得してもらえます・・・

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