あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 ブラウンフォーマン、アイリッシュに進出

barvirgo2015-06-04

ジャックダニエルやウッドフォードリザーヴなどを傘下に治めるアメリカの飲料グループ、ブラウンフォーマンが、アイリッシュウイスキーの製造販売にも乗り出すそうです。
これは2年ほど前の「小言」で書いたSlane Castle Whiskey(スレーンキャッスルウイスキー)の話に繋がるのですが、スレーンキャッスルの城主であるConyngham family(コーニンガム家)はクーリー蒸溜所から原酒を入手しウイスキーを生産販売していたのですが、クーリー蒸溜所から原酒を入手することが出来なくなり自分の城の敷地内に蒸溜所を建設することにしていたのです。
しかしお金が掛かるのでしょう、当時の予定では今年2015年には蒸溜所を稼動させて2018年にはウイスキーをリリースする筈だったのですが、未だ蒸溜所が完成したというニュースは流れていませんでした.
とはいえ現在アイリッシュウイスキーは世界的にはとても人気が高く売上げもぐんぐん跳ね上がっている状態です。
アメリカでもウイスキーの売上げの伸びとしては1番の成長率を誇るほどです。
なのでそこにブラウンフォーマンは目をつけたのでしょう。
今回コーニンガム家に50万ドル、日本円にして約6億2千万円を出資して来年末までに蒸溜所を完成させ、2017年には先ず他の蒸溜所から原酒を入手する形でスレーンウイスキーの販売に乗り出すそうです。
なかなか進んでいなかった新規蒸溜所の計画が進められる事になるので、これはブラウンフォーマンにとってもアイリッシュウイスキーの新ブランドを獲得出来るし、自前の蒸溜所が欲しかったコーニンガム家の人達にとっても計画が進められるので、これは良い話しなんじゃないかと思います。
強いて言うならあるじ的にはこれだけ人気が高まっているアイリッシュウイスキーが、日本ではほんの少ししか流通していないのがちょっと寂しい気がするって感じですかね。
まっ、それは措いといて何はともあれスレーンキャッスル蒸溜所の完成、スレーンキャッスルのウイスキーの誕生がほぼ確実になった感じなので、その時を楽しみに待ちたいと思います。

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