というヴァテッド(ブレンデッド)モルトを入荷しました。
これは、ベンチャーウイスキーという日本の小さなウイスキーメーカーが、2000年を最後に操業を止めてしまった埼玉の羽生蒸留所で蒸留されたモルト原酒(パンチョン樽を主体にシェリー樽熟成)と、昨年新しく稼動を始めたばかりの秩父蒸留所のモルト原酒(ミズナラ樽熟成)をヴァッティング(ブレンド)して作られたものです。
ただこのモルト、ウイスキーではないようなあるような・・・微妙なのです。
というのも、スコッチウイスキーであれば最低3年熟成させないとウイスキーとは認めないという法律があり、アメリカのウイスキーであれば最低2年熟成させないとウイスキーとは認めないという法律があるのですが、これが日本だとウイスキーに関する法律が酒税に関するものしかないので、熟成が短くてもウイスキーとして認められるのだそうです。
なので、昨年蒸留が始まったばかりの秩父蒸留所で造られる原酒を入れてしまうと、熟成年数は使われている物の最低年数が基準となるので、どう考えてもこのモルトは2年以下の熟成として扱われてしまうのです。
そんな訳でこのモルト、あるじとしてはウイスキーのようなそうじゃないような・・・微妙って感じちゃうのです。
ただ、日本のウイスキーはスコッチウイスキーに準じて造られるので、メーカーと してはウイスキーとは名乗っていないようです。
まっ、こんなちょっと面白いモルトですが、味わいは結構熟成感もあり、なかなか良い仕上がりだと感じました。
そうそう、それと今年のWWA(ワールドウイスキーアワード)で、このモルトはノンヴィンテージのジャパニーズベストブレンデッドモルトにも選ばれています。
なので、興味をもたれた方は是非飲んでみてください。