あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 E150a

スコットランドでちょっと話題になっていたので取り上げたのですが、E150aというのはスピリッツカラメルのことで、多くのウイスキーで使われている物です。
使う目的としては、ウイスキーをボトリングする際多くの場合ウイスキーは一樽毎にボトリングされるのではなく数多くの樽をまとめてボトリングします。
もちろんただ何十樽、何百樽合わせるのではなくボトリングされたウイスキーの味が毎回同じになるよう合わされます。
同じ銘柄なのにボトル毎に味が違っては消費者からクレームが来てしまいますからね。
しかし、味を優先すると樽で熟成させた原酒は毎回同じ色合いになる訳ではないので、同じ味わいに仕上げても同じ色になるとは限らないのです。
また樽によっては長期の熟成を経てもさほど原酒が色づかないものがあるため、出来上がったウイスキーの色がとても薄くなってしまうものもあります。
そこで使用されるのがE150aです。
ボトリングされたウイスキーが毎回同じ色合いになるようにしたり、薄くて本当に熟成させたウイスキーなの?などと思われないために使っているようです。
またE150aを使うことで味に影響が出ないよう使う量も0.05%以下と決められているそうです。
で、話題になっているのはスピリッツカラメルE150aは本当に味に影響が無いのか?使わない方が良いんじゃないか、使っても良いだろう、どのウイスキーに使われていてどのウイスキーは使っていないのか?などなど喧々諤々論議になっているそうです。
まっ、あるじとしては使わない方が良いんじゃないかとは思いますが、市場での ウイスキーに対する理解度を考えるとまだまだ難しいのかな、とは思っています。
ただそれよりも、スピリッツカラメルが使われているのかいないのか分からないというのは気になりますね。
で、向こうの記事で知ったのですが、ドイツとデンマークでは法律でスピリッツカラメルを使用している場合はラベルに表記しなければならないと決めれているそうなのです。
であれば、スピリッツカラメルが使われているウイスキーが分かるので、ラベルを見て使ってあっても良いという方も、使ってあるのは厭という方も選択出来て良いなと思いました。
なので、日本の各メーカーにも使っているかいないか表記して欲しいし、スコッチウイスキーのメーカーにも表記して欲しいと思いました。
幾つかの蒸留所やボトラーズ(独立瓶詰業者)は結構表記していますしね!
てな訳で、使うか使わないかは難しい問題のようだからまず表記をお願いして、今日の「小言」とさせて頂きます。
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