あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 竹鶴ノートを読んで

barvirgo2013-01-31

先日、とある方から竹鶴ノートのレプリカを頂きました。
この「小言」をいつも読んで頂いているらしく、それで御来店頂き、持っていなければどうぞと言って、くれたのです。
「小言」を読んで頂いているだけでもあるじとしては嬉しいのに、店にまでお見えになってくれて、且つ貴重な竹鶴ノート(レプリカ)を置いていってくれたので、あるじとしては大感動ものでした。
そして昨日は店が暇だった事もあり、一気に読んでしまいました。
今までノートの一部を読んだ事があったのですが、最初から最後まで読んだのは初めてで、竹鶴氏は本当に凄いなと改めて感心させられました。
20代半ばの青年が書いたとは思えないほど丁寧に観察し、学び取り、そしてどう日本に帰った時に生かしてウイスキーを造るかなど、ただ記録するだけでなく色々考えた事も一緒に書いてあるのです。
またこのノートを読む事で、竹鶴氏の凄さもそうですが、また当時のスコットランドウイスキー事情が垣間見え、それも勉強になりました。
その1つは、この当時(1920年頃)はスコットランドでもブレンデッドウイスキーが主流で、各蒸留所がいくら良いモルトウイスキーを造っても、ブランド力のあるブレンデッドのようには売れず、結局ブレンデッドウイスキーメーカーの傘下に入るか、そうしたメーカーに売るだけだったんだなという事です。
なので、これは個人の感想ですが、きっと当時竹鶴氏が造り販売しよう考えていたウイスキーに、シングルモルトウイスキーという概念は無かったんだろうなと感じました。
そしてあるじも1回読んだだけなので全てを感じ取れてはいませんが、これからも何度も読み、竹鶴氏の情熱を感じ、これからももっと皆さんにウイスキーの素晴らしさを伝えられればと思います。
−P・S−
この竹鶴ノート(レプリカ)はVirgoに常時置いておきますので、貸し出しは出来ませんが、御来店の際に読まれる場合はいつでもお申し出下さい。
暗い店内で申し訳ないのですが、是非多くの皆様に読んで頂きたいと思います。
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