あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

スコッチウイスキーの輸出2019

f:id:barvirgo:20200215152654p:plain:right:w380英国のHMRC(歳入税関庁)が昨年のスコッチウイスキーの輸出について発表しました。
まあそんな数字なんて関係ないと思われるかもしれませんが、なんとなく数字から見えてくるものもあるかもしれませんので簡単にその数字など紹介します。
まずは輸出額、£4.91billionとなっていますから49億1千万ポンド、日本円にしておよそ7,120億円と前年比で約4.4%増えたそうです。
そして輸出量、こちらはボトル1本700ml換算で13億1千万本、前年比で2.4%増えたそうです。なんと毎秒42本も輸出されていたのだそうです。
毎秒42本なんて言われてもよく分かりませんが、凄い数だと思うんですよね~…
で、輸出額前年比4.4%増のなか特に伸びたのがアフリカとアジアのマーケットだそうで、アフリカが9.8%、アジアが11.3%だったそうです。
因みにアジアの伸びは台湾とインド、そして皆さんも感じているとおりウイスキーブームが続く日本です。
台湾は一時期数字が落ち込んでいたんですが、昨年は前年比22%増の£205m、日本円にして約300億円分のウイスキーが輸出されていたそうです。
しかし輸出量を見るとベスト10に台湾は無いので、数より質という事で如何にブレンデッドよりシングルモルトが売れているのかが分かり、台湾人のシングルモルトウイスキー好きが見えて面白いです。
またインドは数年前から関税が下がっているうえにウイスキー文化が根付いている国なので、前年比19.7%増というのは納得の数字だと感じました。
そしてあるじが注目したのは当然の如く日本です。
日本はウイスキー不況時代が長くスコッチの輸出額がベスト10に入るなんてここ10数年無かったんですが、昨年はついに前年比16.1%増の£147m、日本円にして約213億円分のウイスキーが日本に入ってきていたそうで、英国の輸出先・輸出額ランキング8位とベスト10内に久々に入ってきたのです。
また本数も凄く700mlボトル換算で6,000万本、前年比19.7%増で輸出量ランキングでなんと4位にまで上がっていました。
なんだかそんなに日本にスコッチウイスキーが入ってきているのかと思うと、ウイスキー特にスコッチウイスキー好きのあるじとしては凄く嬉しくなりましたね。
てな訳で、ちょっとあるじが今回注目した日本を含むスコッチウイスキーの輸出額と輸出量のベスト10に入った国をそれぞれ下記に貼っておきますので宜しければご覧下さい。
なるほど~と思うものもあれば、へぇ~って思うものもあって面白いと思います。
輸出額トップ10 (国名:金額:前年比)
1.USA: £ 1,069m +2.8% on 2018
2.France: £ 432m -2.4% on 2018
3.Singapore: £300m -6.3% on 2018
4.Taiwan: £205m +22% on 2018
5.Germany: £184m +5.6% on 2018
6.Spain: £180m +4.8% on 2018
7.India: £166m +19.7% on 2018
8.Japan: £147m +16.1% on 2018
9.Latvia: £142m +8.1% on 2018
10.Mexico: £121m -8.1% on 2018
輸出量トップ10 (国名:本数:前年比)
1.France: 173m bottles -7.9% on 2018
2.India: 131m bottles +16.1% on 2018
3.USA: 127m bottles -7% on 2018
4.Japan: 60m bottles +19.7% on 2018
5.Spain: 56m bottles +1.7% on 2018
6.Mexico: 51m bottles -14% on 2018
7.Germany: 50m bottles +8.3% on 2018
8.Singapore: 44m bottles -1.6% on 2018
9.Brazil: 43m bottles +10% on 2018
10.South Africa: 42m bottles +0.2% on 2018