あるじの小言

「あるじの店」(BAR Virgo)や洋酒(特にウイスキー)、スコットランド、まれに赤坂について書いています。

 スコッチウイスキーの輸出額(量)2016

先月末に2016年のスコッチウイスキーの輸出額や輸出量などがSWA(スコッチウイスキー協会)から発表になりました。
色んな数字も発表されているんですが、とりあえず下にはトータルの額と量、そして額と量の輸出先トップ25の国が分かる表を貼ったので、画質はあまりよくないですが、宜しければチェックしてみて下さい。

スコッチウイスキーの輸出本当に伸びています。
モルトウイスキーにグレーンウイスキー、そして実はバルクウイスキーというウイスキー(簡単に書くと原酒として輸出されるブレンドされたウイスキー)もあり、全ての輸出が伸びているのです。
表にもあるとおり総額で40億ポンド、日本円にして約6,000億円、そして本数だと12億1,400万本輸出したのだそうです。
なので約1秒ごとに39本が海外に送られている事になるそうです。
で日本への輸出も伸びていて金額で8,200万ポンド(輸出額13位)、量で3,000万本(輸出量10位)とだいぶ増えているのが分かります。
ただ伸び率を見ると量ほど額が伸びていないのは、ブレンデッドウイスキーなどの低価格帯ウイスキーの方がモルトウイスキーより日本には送られているんだろうなというのが想像できます。
で、日本はそんな感じなのですが、今回のレポートを見るとシングルモルトスコッチの伸びは凄く、前年比約12%アップで輸出額は初めて10億ポンドを超えたそうです。
本当にシングルモルトスコッチの人気が高まっているのは良いのですが、これじゃ原酒が不足するのも仕方ないなって感じです。
ただ、品不足だからといって変な値上げだけは止めてもらいたいです。
そうしないとせっかく高まってきたウイスキー人気、高かろう不味かろうって事になりかねないですし、そうなると80年代から暫く続いたウイスキー不況が再び襲ってこないとも限らないですものね。
という訳でSWAは輸出が増えて喜んでますが、こんな時こそ各メーカーは適正価格を守り、そして造りを守り、将来の為に良い原酒を仕込んでくれる事を祈りたいです。
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